1444004 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

Laub🍃

Laub🍃

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

フリーページ

カテゴリ

プロフィール

長押 綴

長押 綴

カレンダー

2011.04.01
XML
カテゴリ:◎2次裏漫
身体が真っ二つに寸断されるのが分かった。


少しずつ端から、動きの大きい所から齧られた。
ついにそれが中心に到達し、真ん中で折られる。

興奮さえ殺す激痛。


どうやら頭も齧られているようだ。


痛い。


走馬燈。


大好きなあの世界。


もう一度。

やり直したかった。

共依存でも、そうじゃなくても。


あの子たちへの、

羨望と嫉妬、
憧憬と諦観、
希望と失望、
好意と嫌悪、
同情と侮蔑、
絶望と憐憫、


僕の全てが齧られて食い荒らされていく。


無感情に、かつて死神を騙った僕への戒めのように、冷酷に。





僕の教えは生徒たちの心の中で生きる。
僕の体はこの蟻達の体内で生きる。



嫌だ嫌だ嫌だ、消えてなくなるのは嫌だ、だけど僕以外他に消えられる人が居ない。

そうだ、痛みを押し殺して消える僕は立派だ、これであの人たちも、先にあちらに行った父さんも母さんも、僕を認めてくれる筈だ。



上半身だけでばたばたと動く、無様、みっともない、それより痛い、痛い、紛らわさないと、何か他のことを考えないと、今更どうしようもない言葉が、想いが、漏れてしまう、そんな自分は、駄目だ。


先輩の家族。僕がこちらで目覚めた時一緒に居た彼ら。僕が支え、誤った所に導いてしまった彼女ら。

ーかつて、同じように、地獄に導いてしまった彼ら。



最期にあの子の顔が過る。

あの子は、僕が行けないと知って、悲しむだろうか。
喜ぶだろうか。
それとも。



あの子の全ての負の感情を、責任という名目で、持って逝くことができたら。

そうしたら。


―――そうしたら、きっと。


そこには、
美しい未来には、
綺麗な笑顔で笑うあの子が、







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2017.10.23 23:39:36
コメント(0) | コメントを書く
[◎2次裏漫] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.