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テーマ:☆詩を書きましょう☆(8396)
カテゴリ:.1次長
こだまだけが、いつもやさしい。
わたしののぞむことばを、わたしが吐く限りこだまはやさしい。 心躍るような熱もない。 予想外の喜びもない。 だけど、決定的に傷付くこともない。 だからわたしは、こだまだけを頭に反響させる。 「あなたはつよい」 そう、わたしは弱くなんてない。 だから、わたしを甘えさせないで。 どうせ放り出してしまうくせに。 返事のメールを開くことが怖い。 永遠に妄想だけで相手の言葉を決めつけていれば、傷付かない。 自分で先に抓っていれば、他の所の痛みをまぎらわせられるように。 落ち着くと死にそうな心を、立ち止まるともう二度と歩けなくなりそうな足を、休めるのはやめてほしいのに。 思っていたよりも世界はやさしくて、だからこそわたしは死にたくなる。 邪推のこだまが、わたしに還ってくるから。 思っていたよりも世界は冷たくて、だからこそわたしには笑いが浮かぶ。 やさしさを相手のエゴであると決めつけられるから。 そうしているうちにやがてまた一人になる。 耳に残るこだま、かつてあったぬくもりの記憶だけが、わたしの唯一愛せるやさしさ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.08.19 02:50:32
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