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長押 綴

長押 綴

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2013.06.04
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カテゴリ:.1次メモ
「そういえば、「あの人は「リーダーさん「なのよね?」

「ああ、そうだな」

 行儀が悪いとは思うが、もぐもぐと食べながら答える。
 老婆たちは興味津々といった様子でこちらを窺っている。

 リーダー。その肩書に意味があるのかどうかは分からない。ただ、同じ俺とか田中とかいった呼び分けじゃ面倒だと思ったからつけただけのそれ。

 いつにかそれは微妙に意味を変えて、誰かがやらなきゃいけないけど分業するほどではないことをあいつがやっていたり、一番前か一番後ろをあいつが歩くようになったり、そんな物事たちの一つの後援をする要素になっていた。

「リーダーヨビ、イイノ」

 右隣から、人とは違う霧のような声が聞こえる。

「……いいんだろう。あいつも、きっと認める」



 この『あいつ』は、今高橋先生を宥めるあいつじゃない。

 元々はあいつと同じだった、リーダーの……


「……俺達には、元々もう一人、リーダーが居たんだが。そいつは敵に攫われてしまって、彼を今俺達は探している所なんだ」
「!」

 久しぶりに長くセコムが喋った。

 驚きから俺も突っ込みもそちらをつい見る。
 注目されたセコムは、少し照れ臭そうに続ける。

「……だ、だから、彼も俺達と同じ姿をしているから、何か手がかりなどあったら、教えてほしい……っ、そ、それだけだ」

 そう言って、視線を振り切るようにしてセコムがばくばくとむし、じゃないめしを食べ始めた。

「師匠かっこいい!」

 そんな木鈴の声に、更に赤くなりながら。

「すみません「私達「おそらくまだ「知らないですが…」

「いえ、これから、お願いしたいです」
「シュー」

 機会を作ってくれて、ありがとう。

 そんな意味も込めて、ワタの頭をそっと撫でた。





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最終更新日  2015.07.31 14:01:29
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