1450222 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

Laub🍃

Laub🍃

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

フリーページ

カテゴリ

プロフィール

長押 綴

長押 綴

カレンダー

2015.01.09
XML
カテゴリ:◎2次裏漫
ー…夢を見た。

こつこつ。

初めは足音かと思った。

だが違う。

鳥が卵を突いている。

こつこつ。

その音は次第に鈍くなり。

こつこつ。

ひび割れの中からにゅうと血まみれの腕が現れて。

こつこ…

鳥を掴んで、卵の中に引きずり込んで、ぐちゃぐちゃと中から音がして。


そうして、その昏い卵の奥から鋭い目が俺を見据えて。

「……っ!!!」


目が覚めた。





目が覚めたのは幸運だった。

「……おい。やめろ」
「……」

自分の腹を、そいつは刺している。

初めは銃で。
それを取り上げたらナイフで。
ナイフを取り上げたら自身の爪で。
爪を切り落としたらそこらの枝で。

「邪魔をするな」
「……するさ」

どうしようもない。

「どうして邪魔をする」
「だってあいつが」

「あいつが出てこれないじゃないか」

「この肉が邪魔なんだ」

「やめろ」

「……寝ろ」
「いやだ」
「寝ろ」
「いやだ!!」
「……」
「……かっ」

仕方がない。
強制的に頸動脈を絞めて、そいつを落とした。

一度寝て起きれば、こいつは記憶をなくしている。だから何も問題ない。

平常時のこいつは誰にも負けないくらい強い。
強くて、硬くて、そうして、俺達を守る時、俺達に見せる背中は、酷く脆い。

俺が、こいつが支配し切れないこいつを守ってやらねばならない。


喩え何を犠牲にしても。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2018.04.27 23:41:52
コメント(0) | コメントを書く
[◎2次裏漫] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.