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家づくり…大阪で伝統構法!:石場建て/木組み/土壁工法 ~今さら?マイホーム新築

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2023年08月10日
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カテゴリ:日射取得/日射遮蔽
今年は8/8が立秋だったそうです。
といっても、日にちとしては8/8、期間であれば~8/22なんだとか。
いずれにせよ、一年で暑さのピークがこの時季。

太陽の高度そのものは夏至(今年は6/21)がいちばん高いので、
だんだん高度は下がってきていることになります。
今は夏至から50日ほどあと、ということは・・・。

夏至から反対に50日ほど前は、ゴールデンウィークのころ。
そのころの陽射しと実は同じということになります。
・・・と、そのころの記事を振り返ろうと思ったら、今年のは無い!

けど、5月半ばからの夏至前の我が家に射す陽の光の表情を、
には掲載していました。

残暑見舞いの時季にはなりましたが、まだまだ猛暑は続きます。
地球温暖化どころか、地球沸騰化!と国連事務総長が言ったとか。
けど、これから秋分に向けてどんどん太陽の高度は下がっていきます。

ということは、暑いのに窓には日光が直射しやすくなるということ!
そこで、まだ暑くない夏至ごろよりも大事になってくるのが、
「軒の深さ」というわけです。


今日(8/10)の正午ごろ、太陽が正中すると、
我が家の1階の南面する掃き出し窓には、このように陽が射します。

軒の陰だけでなく、障子も明るさを確保しながら遮光し、断熱にも寄与しています。

同じ時刻、外から見ると、南面(画面左半分)はこんな感じ。

軒の深さが半間(約90cm)あるので、
2階の窓には全く日光が直射していないのがわかります。

今ここ大阪・枚方の正午の外気温は36.7℃、
我が家の2階は窓全開でエアコンなしで33.7℃・・・今日は風がそよぎます。
動き回らなければ!、扇風機で過ごせないこともない。

8/3には最高気温37.8℃にまで上がり、
この日はクーラーなしで換気窓だけ開放した状態で室温を測ると、
1階が32℃、2階が34℃・・・これが我が家の最高室温と言えるでしょう。

夏場、1階も庇やベランダで、日光の直射を防ぎます。
冬場、太陽高度が下がるので、2階の窓には陽が射します。
・・・というのが、日本の家の当たり前の建て方というわけです。


さて、ほぼ同時刻の同じ方角を向いた家を、以下に見比べてみましょう。

築五十年ほどと思われる、いわゆる普通の木造の家。

軒は半間もありませんが、十分2階の窓への直射日光は遮られています。

こちらも築五十年ほどと思われる、いわゆる普通の木造の家。

軒は浅めですが、そのぶん窓の直上に庇を廻らせてあり、
2階の窓への夏の日光の直射を遮ってあります。

上の2軒とも、1階の窓への直射日光も遮る工夫が見られます。
今のように「日射遮蔽・日射取得」とかことさら言われなかった時代、
こういうことは当たり前のことだったんですよね!

一方、現代(ここ数年)の高気密高断熱が標榜されている家。

軽量鉄骨大手メーカー、オプションで切妻屋根を掛けた家。

最低限、これくらい(45cm?)の軒は、常識としてほしいものです。
2階の窓は、ちゃんと軒の陰に入っています。

今どきの、普通の在来工法の家。短い軒(30cm?)でも、
あれば2階の窓の上半分だけでも陰に入れることができそうです。

でも南面して出窓にしてあるので、せっかくの軒なのに・・・。

いわゆるローコスト住宅メーカーの軒ゼロの家。

外壁からは、樋の分しか出っ張っていないません。

南側は全面、直射日光の直撃を受けています。


軒ゼロの家は、高価なトリプルLow-Eガラス樹脂サッシでないと、
クーラーをガンガンかけてないと室内環境を保てないんじゃないか?
窓を開けるとよけい陽が射し込むし・・・。余計な心配をしてしまいます。

高気密高断熱でも、結局は高コストな家になるんじゃないかな?
なので今どき、窓は極力小さく少なくって言われるんでしょうね。

こうして見ると、軒は夏の窓からの直射日光を遮るだけでなく、
外壁への紫外線・赤外線や、雨も防いでいることが分かります。

で、軒が無いと外壁も紫外線・赤外線や雨に直に曝されるわけで、
家の傷み、耐久性にも影響しそうに思えます。


日本の家の軒の大切さを、真夏の陽射しの観点から、
素人の目で思ったまま述べてみました。

<参照>
2020/5/2稿​「それでもやる? 軒ゼロ住宅 ①~③」


夕方、西側が切妻屋根の妻面なので、西陽が射します。

1階の窓は、ちょうど陽が射すところに簾を掛けてあります。

2階の窓は簾もですが、障子もあって、日射を軽減します。

夕陽が室内を赤く照らす、お気に入りの陽射しです。









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最終更新日  2023年08月11日 17時54分18秒
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