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りらっくママの日々

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2009年12月26日
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今日の日記( 「おひとりさま(最終回ネタバレ)」感想と予定外のクリスマス☆)




「ある女の話:カリナ54(アリバイ工作)」


GWの前日、
私は会社帰りにマッシーと待ち合わせをして飲みに行くことにした。

会社でのことマッシーに打ち明けると、
飲みに言っちゃおうか!
ってマッシーが言った。

嬉しかった。
もう私の中で落ちるばかりだったから。

マッシーは私の会社での状況を心配していた。

「大丈夫?」

「うん…。何か、仕事してる時は電話で顧客と話をすればいいから楽なんだけど…
休み時間や人間関係がちょっとね…。」

「会社って、同じ部署の人としか接しないし、
逃げの場所が無いからキツイよね…。」

「ホント。
どこも同じなんだな…って実感したよ。
やっと学校で友達って呼べる子ができて、
大学で気が楽になった気がしたのにね。
学校よりも、いろんな人がいて、
慣れて自分の居場所確保するのが大変そう。
私、また一からやり直しなんだと思うとウンザリかもなぁ。」

「会社によって、いろいろ雰囲気違うもんね。
でもさ、悔しいけど事実なんだよね。
学歴のお陰で仕事できないのにいいお給料もらってるって。
私ね、タッチャンに一週間ガンバってみるよう言われたよ。
それでガンバれたらまた一週間。
そうしたら一ヶ月経ってた。
一ヶ月経ったからもう一ヶ月…
って、伸ばしてみるよう言われた。」

あ~、さすが先生。
って思った。

「そうよね!先生イイこと言う!
私もガンバる!
負けないぞぉ~!」

私は大袈裟に言って笑った。
マッシーも笑った。

私は氷をグルグル回しながら言う。

「ねえ、マッシーは先生と長いけど、
ホントいい付き合いしてるよね。
羨ましいなぁ~。
そういう付き合いにしていきたいなぁ~。」

「カリナは今いい付き合いしてるでしょお?
アオヤンと付き合ってから何か違うよ。」

「え?!そう?」

「うん。何か幸せそうだし、生き生きしてるし、
私に連絡がそんなに来なくなったし。」

マッシーはからかうように笑った。

「そんなつもり無いんだけどなぁ~!」

マッシーはクックと笑った。

「いいんだよ。便りが無いのは良い返事~ってね。
カリナが幸せそうな付き合いしてると、私も何だか嬉しいし。」

そう言われると、私も何だか嬉しくなった。
でも何だか恥ずかしくなってきて、
照れ隠しについこんなことを言った。

「でも、アオヤンってね、
こうしてつい私が愚痴っちゃうと全てイイ方向に取ろうとするのよ?
何だか私、
自分が凄く嫌な人間になったような気がしてきちゃって。
時々辛くなっちゃうんだけど。」

「アオヤンっぽいね。
彼、いい人だもんね。
でも、そう思うことも言ってみれば?
相談しにくくなるでしょ?」

「言っていいのかなぁ…」

「アオヤンなら大丈夫だと思うけどね。」

「うん…。
でも何だかそこが青山くんのイイとこだから、
そんなこと言いたくなかったりね。」

あ、結局ノロけてるのか?
マッシーは、ふううん~ってニヤけて、
私はしまった!と思った。

マッシーが青山さんからアオヤンさん、
そしてアオヤンって呼ぶことに変わったことに、
何だか面白さを感じる。
マッシーが呼び方を変えることで、
出世魚みたいに青山くんとの仲も変化してるな~。

そんなことを言ったらマッシーが楽しそうに笑ったので、
私は酔って忘れないうちにお願い事をする。

「マッシー、あのさ…」

「何?」

「GW、マッシーのとこに泊まることになってもいい?
その…名前だけ…。」

「え?いつ?!」

「それがね…まだ私達そういうことになってなくて…。
GW、続けて会うことになってたりするんだけど、
特に泊まりとかって言われて無いんだけど、
その…
何かあった時にさ…」

「へええ~。」

マッシーがニヤニヤした。

「何だかいきなりそういうことになるかもって空気がチラチラ漂ってるの~。
私が拒んでるだけで。
だって、今回車で出かけるみたいだし。
車ってほら、何だかそういう空気になりやすいじゃない?
今まで車で出かけないようにしてたんだけど…。
でもまあ、いきなり泊まりってことは無いと思うんだけど…。」

「そっか…拒んでたんだ?
てっきりもうそういう仲かと思ってた。」

「うん…。
何だか怖くてね。
初めてでも無いのに、もったいつけてるみたいで嫌だよね。
でも何だか怖いのよ。
そういう仲になってから、男の人って変わっちゃったりするから。」

「アオヤンが?そう~?」

「そうよね。心配し過ぎ。」

「カリナは…悪い男に当たり過ぎたんだよ。」

マッシーはそう言ってグラスをカラカラと混ぜた。
私はそうなのかな…って思う。

基本的に男の人ってみんなあんなものな気もするけど、
確かに青山くんとの付き合いは違うって実感できた。

もしもスギモト先生とマッシーを見ていなかったら、
私の男性観はかなり違っていただろうと思う。

「そうそう、泊まりの話だったよね!
いいよ。オッケー!
私もタッチャンのとこに行っちゃうし。
いつもカリナにはお世話になってるから大丈夫~」

いっそ親にタッチャンと付き合ってるって言えればいいんだけどね。

そうマッシーは付け加えた。

残念なことに、マッシーとスギモト先生は、
ある時期から親がケンカして仲が悪くなってしまったらしくて、
付き合ってることを言い出せない雰囲気になっている。

ユウみたいに正直に言って、親が大反対をして、
それで燃えて、
親が納得し出したら、
お互い何だか冷めてしまったような恋じゃない気がした。

マッシーは、ずっと決心してたのかもしれない。
先生のために家を出てしまうこと。
親には悪いけど一人暮らしできるようになったら家を出るって、
初めて私に打ち明けた。

マッシーには明確な目標があった。
夢って言うか。

根底はスギモト先生だったけど。
いつか誰にも文句を言われないような大人になって、
スギモト先生と、家庭を持つこと。

スギモト先生に何かあった時は、
助けられる位、仕事でポジションを持っておくこと。

そうじゃないとお互いの親を説得も納得もさせられないと思う。

そうキッパリと言っていた。

私はそれが現実になるって信じていたし、
憧れていたし、
羨ましかった。

マッシーも、すぐに手が届く現実だと思っていたと思う。

「このままタッチャンしか知らずに結婚するのも怖いけどね。」

そう言って笑った。
でも、それがとても幸せなことのように私は思ったし、
マッシーもそう思うって言っていた。

私たちはこの頃が、
とても幸せな時間だったのかもしれない。

だからふと戻りたくなるのかもしれない。

この時間に。




前の話を読む

続きはまた明日

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最終更新日  2009年12月26日 19時21分15秒
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