カテゴリ:ある女の話:カリナ
今日の日記( 映画:ガリレオvs特命係長!)
「ある女の話:カリナ58(社会人の休日)」 何となく、職場では正社員の女の子たちより、 派遣の女性やパートの女性と話してる方がホッとした。 だから同期とお昼を食べる休み時間は憂鬱。 話してても何か微妙に価値観に違和感を感じたのは、 単に同期の女の子たちが、 会社の愚痴が多かったり、 人の噂ばかりを私にしてくるからだろうか…。 何だか笑えない話ばかりで、 聞いても、あの人がそんな人なの? と感じるばかりで、 疑心暗鬼な気持ちばかりが広がった。 お陰で仕事がやりにくくて困った。 そんな微妙な空気を感じていたけど、 私は週末に青山くんと会えたり、 時々マッシーや大勢の友達と集まったりすることで、 何となく会社のこともやり過ごせていた。 夏になって、 赤木くんの彼女のサキちゃんと初めて会って、 いっしょに遊園地でプールを楽しんだし、 花火大会では春休みに集まってたメンバーが珍しく集まれて、 これにサキちゃんも加わって、 大きな飲み会になったりした。 会社での愚痴は、 いろんな会社の話や雰囲気が聞けて面白かったし、 最後にはどれだけ変な人がいるかって自慢みたいになって、 箸が転がっても笑うんじゃないか?って騒ぎになった。 私は隣に青山くんさえいれば、 何だかとても楽しかったし、 青山くんのボケぶりと赤木くんのツッコミぶり、 イグチくんが時々発する一言もまた絶妙に面白かった。 ただ、 マッシーがスギモト先生を連れてこないことが、 少し気になっていた。 仕事が忙しいらしくてね。 って言ってたけど、 やっぱり一人だけかなり年上だし、 来にくいのかな…? 程度に思っていた。 いつか連れてきたら、 さぞかしみんなビックリするだろうな。 私はそんな未来の光景を頭に思い描いてワクワクする。 でも、 スギモト先生がみんなに紹介されることは無かった。 先生がマッシーと付き合ってたことがみんなに知られるのは、 もっと後のことになる。 それよりも、その当時は私の方とは逆に、 マッシーは仕事が楽しくて仕方がないようだった。 マッシーの話から、 マッシーが仕事で活き活きしてて良かったって思うのに、 私が知らないマッシーの世界が広がっていくことが、 少し淋しいような、 取り残されたような、 複雑な気持ちが沸いた。 そんなマッシーの状況を、 私がすんなり受け入れられたのは、 青山くんと付き合っていたからだと思う。 もし青山くんがいなかったら、 自分の会社の状況が悪いことばかりに心が奪われてただろうし、 自分とマッシーの状況を比較して、 落ち込んだり、 会うのがつらくなっていたかもしれない。 ある意味、マッシーとの付き合いは、 男性と付き合ってる感覚に少し似ていたことが、 当時の私達の間に良い方向に働いたんだと思う。 マッシーとはしょっちゅう会って、 お互いの状況を話していたせいなのか、 離れても特別な友達って気持ちが一層強まってる気がした。 ホントに家族みたいだな…。 そう思った。 家族でも本音をこんなに深く話せたりしない。 もう、簡単にいなくなる友達じゃない何かが、 ずっとそう思っていた何かが、 いっしょにいた長い年月から確かなものになっていた。 彼女が男じゃなくて本当に良かったと思った。 もしも男だったら、 私は青山くんとマッシー、 きっとどっちを選んでいいのかわからなくなる。 それ位、 私にとってマッシーはかけがえのない友達だった。 何かあった時に心に浮かぶのは、 青山くんじゃなくてマッシーだった。 青山くんは男だから、 好きだからこそ打ち明けられない部分もあったし、 やっぱりコレはわからないだろうな… とか、 コレは話しにくいな… って、 まだ躊躇してる部分もあった。 誰にも話せないって思っていたことでも、 マッシーにならスンナリ話せた。 そして、意見が食い違うことがあっても、 いつも話して良かったって思ったし、 マッシーも話してくれて良かったって… そんな空気がいつも私達の間にあった。 でも、 そんなことを言ってられなくなった。 私たちを取り巻く状況が微妙に変化していること。 花火を見て飲みながら笑っていた私たちは、 まだ何も知らなかった。 前の話を読む 続きはまた明日 目次 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年12月30日 18時00分23秒
コメント(0) | コメントを書く
[ある女の話:カリナ] カテゴリの最新記事
|
|