4位くん
中日がセ・リーグ連覇を果たした今月18日。パ・リーグのCS進出をかけた争いは、オリックスファンにとって悲劇的な幕切れを迎えた。最終戦、ほぼ確定だと思っていた3位の座を西武に明け渡してしまったのだ。西武は、68勝67敗9分。オリックスは、69勝68敗7分。勝率にして、僅か1毛差だった。おかげで私は、実に様々な人から同情され、挙句「4位くん」なる仇名まで頂戴してしまった。後藤と金子が神がかり的な活躍を見せた9月。こんな結末は、全く予想していなかった。大一番と言われていた今月4~6日、最後の直接対決も、1勝2敗と負け越したが、3ゲーム差も離れていたため、余裕綽々だった。では、4位転落を覚悟した日はいつか。それは、最終戦の前日・17日である。この日、オリックスは試合なし。1.5差で追う西武は、最下位・ロッテと戦った。ここでロッテが勝てば、オリックスのCSは決定。ところが、試合はというと……。延長11回、2対2の引き分けorzこれで3位と4位は1差となり、オリックスは1位・ソフトバンクと、西武は2位・日本ハムと最終戦を戦うことに。オリックスがCSを逃す条件は、「オリックス負け+西武勝ち」の場合だけ。しかし、10月に入った途端、オリックスは投手陣の疲労が色濃く、坂口、T、バルディリスのバットも湿りがち。内野手の梶本が外野手としてスタメン出場し、勝負所でも代打を出せないという苦境が続いていた。逆に、西武はというと、なかなか負けない。更に、とんでもないニュースも舞い込んでいた。最終戦、オリックスと戦うソフトバンクは、最多勝を狙ってホールトンを先発させると明言。対して、西武と戦う日本ハムは、同じく最多勝を狙うダルビッシュの先発を予定していたが、本人が登板を辞退。勝負は、最終戦前に半ば決まっていたのだ。迎えた10月18日。ダルビッシュの代わりに先発したのは、今季未勝利の吉川だった。西武のベテラン・西口の粘投。オリックスのエース・金子の乱調。ソフトバンクの勝ち頭・ホールトンの快投。こうして唯一恐れていたパターン、「オリックス負け+西武勝ち」は実現した。それにしても、ロッテさんよィ。あくまでも私見だが、去年、4位と0.5差という僅差でCSに進出できたのは、オリックスのおかげじゃないか。最終戦で、オリックスが何故かスタメン起用した“バイナム”というシーズン僅か4安打の外国人。守っては致命的な失策、打っては好機での凡退と、どれだけロッテ側を喜ばせたか。Googleで「バイナム」と打ってみるがいい。検索候補には「バイナムのおかげ」とか、「バイナム ロッテ」とか出てくるから。だからね、あの17日の試合はね、「去年の感謝を忘れるな!」とロッテを応援したよ。去年と同じく舞台は千葉、先発・成瀬……。ああ、もう! 最後に。最終戦にエース・金子を立てるのをわかっていて、なぜ前日に「勝負あり」と書くのか、不思議に思った方もいるかもしれない。それは、去年のCS争いも金子で力尽きたこと、10月に入り、勝ち運に見放されていたこと、この2つのイメージがあったからだ。だからこその他力本願、そして八つ当たりなのだ。Please crick here !!