テーマ:☆アテネ五輪☆(335)
カテゴリ:混合
毎度のことながら、この時期になると、
W杯に関する面白ニュースがどんどん流れてくる。 そんな中の1つに、こんな話題があった。 何でも、ドイツ代表に最適な気候条件があるのだとか。 一体、これはどういうことなのか? これを調べたのは、ドイツの気象学士で フランク・ベトヒャーさんなる人物。 彼の調査結果によると、ドイツ代表の選手たちは 「気温23.3℃&風速3.9km/h」という 条件化で最も力を発揮するのだそうだ。 「W杯など代表戦90試合を調べました。 試合結果と試合時の気象条件を比較したのです」 一方、他の強豪国はというと以下の通り。 イタリア = 気温23.3℃&風速4.2km/h イングランド = 気温23.3℃&風速4.6km/h フランス = 気温19.6℃&風速5.1km/h アルゼンチン = 気温21℃&風速5.0km/h ブラジル = 気温19℃&風速4.8km/h 選手のコンディションや相手の実力などを 考慮していない点で、統計としての信頼度は低いが、 これは非常に面白い試みである。 そういえば、こうしたスポーツと気候の 関係を分析しようという試みは 日本でも行われていたことを思い出した。 一昨年のアテネ五輪。 日本の躍進が目覚しかったあの大会、 JOCは史上初めて気象予報士を活用したのである。 派遣されたのは、気象コンサルタント会社を営む 馬場正彦さん。主に漁船や養殖業者に気象情報を 提供していた、この道30年のベテランだ。 彼はJOC選任スポーツドクターの増島篤さんと組み、 競技場と選手村で50以上のデータを集めた。 地中海ならではの風速や気温、 気候の特性を掴み、戦略上のデータとする。 或いは、医療的見地から対策を考える。 真夏のアテネでは、これが大きな財産となった。 例えば、競技の中でも気候の影響を受けやすいマラソン。 体感温度が40℃超という過酷な条件の下、 暑さ対策をどうしたらいいか。 帽子は、逆に風を遮断してしまうので 良くないと馬場さんは指摘していた。 また、高温以上に乾燥への注意も促していた。 アテネは湿度が低いので、 日本以上に水分補給が必要となる。 しかし、汗がすぐ蒸発してしまうので、 汗が出ていないと誤解して、 補給を減らしてしまう恐れがあったのだ。 それらの心構えを伝授されていたからなのか、 野口は見事、リタイア続出のサバイバルレースを 勝ち抜き、金メダルを獲得している。 屋外で行われた水泳でも、気候の影響はあった。 競泳にとって、意外と大事なのがプールの水温。 実は日本、アトランタ五輪では苦い思いをしている。 あの時は、水温が24℃と低めに設定されたため、 選手からは「体が動かない」と苦情が続出。 結果、メダルを1つも獲ることなく惨敗したのだ。 低温を嫌う日本に対し、それを好む欧米勢。 しかし、その逆も然り。 アテネでは28℃の設定温度に、 更に炎天下での水温上昇も相まって、 競泳ニッポン復活の追い風となった。 これらの競技で金メダリストが生まれたのも、 偶然ではなかったというわけ。興味深い事実である。 さァ、立ち戻ってW杯。 参考までに、ドイツvs.コスタリカの開幕戦が 行われるミュンヘンの6月の平均気温は、 20℃前後と理想値よりもやや低めだ。 開幕戦はアップセットも多いだけに、 波乱が起きるかもしれない。 ……もっとも、予報なんてものは、 必ずしも当たるものではないのだが。 Please crick here !! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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