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テーマ:クラシック音楽(36)
カテゴリ:テレビドラマ
旅先でしたが6月30日(日)21時から、
テレビ朝日系列のドラマ、 「ブラックジャック」を観ました。 裏番組にクラシック音楽館がありますが、 この日は各月最後の週で古典芸能でした。 そんなわけで偶然観ることができました。 しかもこの日1回だけの放送でした。 手塚治虫原作、高橋一生主演、 このドラマは本当に素晴らしかったです。 原作とその思いを紡ぐ森下佳子脚本、 そして俳優陣、中でも松本まりかさんが、 素晴らしい名演技で目を見張りました。 視聴率は10%だそうです。 全てが詰まらない現在、突出していました。 強いて言えば知っている人が担当した音楽、 存在感は薄くひけをとっていました。 よいドラマは音楽もよいのが通例です。 テレビ朝日はこの時間に高年齢層に向けて、 クラシック音楽館の視聴者を獲得する、 ドラマの制作に没頭していると思われます。 実際、クラシック音楽館は詰まらなくなり、 徐々に若年層向けに変わってきています。 詰まらない原因はファビオ・ルイージで、 イタリア人指揮者として、 日本のクラシックファンを魅了できる、 音楽の持ち主とは思えません。 楽団との相性、指揮の明快さはさておき、 音楽が真面目過ぎて詰まらないのです。 クラシックの基本である歌わせ方に徹し、 構築性が足りないのはイタリア的です。 メンデルスゾーンやブラームスのように、 楽譜を復元する作業は素晴らしいのですが、 レスピーギ以降は独創的な想像力が足りず、 音楽を説明するようなアプローチに、 この指揮者の限界を感じてしまいます。 レスピーギのローマ三部作は日本で有名で、 聴き飽きるくらい皆が知っています。 それを今更分かりやすく説いてもらっても、 ”日本人はもっとわかっていますよ”としか、 言いようがありません。 ルイージ氏の演奏を聴くよりも、 原田慶太楼氏のような日本人指揮者が、 同じ曲を振ったほうが遙かに面白いです。 N響の方針が古いのかもしれません。 裾野を広げる営利目的の活動ではなく、 クラシックの芸術性を明確に説き、 より高度な共感を拡散するべきです。 それができるのはNHKしかありません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.07.15 22:34:15
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