カテゴリ:本の感想(か行の作家)
北村薫『語り女たち』 ~新潮文庫、2007年~ ふしぎな味わいのショートショートが、17編収録された物語集です。 北村薫さんの作品を読むのは、久しぶりですが、こちらも味わいながら読みました。 お金持ちの家に生まれ、空想癖の強い男が、不思議な話を求めて、広告を出しました。それを読んで、いろんな女たちが、彼のもとを訪れ、話をしていきます。まるで、夜ごとに不思議な話を聞いていた、アラビアン・ナイトの王様のような光景が、彼の寝室で繰り広げられるのでした。 17の話それぞれが味わい深く、興味深く読んだのはもちろんなのですが、挿画もとても素敵です。 物語のなかでは、「文字」という一編が印象に残りました。単純でいて、決して読めない「文字」― 不思議なお話でした。 素敵な一冊です。 (2010/05/24読了)
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Last updated
2010.06.19 08:15:19
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