カテゴリ:本の感想(た行の作家)
筒井康隆『天狗の落し文』 ~新潮文庫、2004年~ 筒井康隆さんの、自作からの部分的抜粋も含むショートショート集です。 ダジャレのようなものから、不思議な読後感の作品、印象深い作品など、それはヴァリエーション豊かな作品集となっています。 面白かったのは、ゴジラ、ガメラに、いろんなものが怪獣風に並んでいく作品。これは笑いました。 国民学校入学前から江戸川乱歩などを読んでいた筒井さんが、最初の教科書で受けた衝撃も面白いです。 僧侶の幽霊の話は、一部コメディかと思いましたが、最後には独特の不思議な印象を受けました。 特に印象に残っているのは、空き地で友達たちとなにかが憑いたかのように遊びまくった数日間の思い出です。最後の一文を見て涙しそうになりました。 筒井さんのエッセンスがふんだんにつまった一冊です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.07.04 14:04:00
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