G. R. Owst, Preaching in Medieval England. An Introduction to Sermon Manuscripts of the Period c.1350-1450(3)
カテゴリ:西洋史関連(外国語書籍)
G. R. Owst, Preaching in Medieval England. An Introduction to Sermon Manuscripts of the Period c.1350-1450, Cambridge, 1926 (2010) 第6章は、説教の言語の問題(ラテン語か俗語か)にふれたのち、説教史料の類型として、聖節説教集sermones de tempore、聖人祝日説教集de sanctis、身分別説教集ad status、葬礼説教集、大学説教などを挙げ、それぞれについて論じます。 (2021.11.24読了) ・西洋史関連(洋書)一覧へお気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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いつも中世西洋史の平易な解題、ありがとうございます。
拙訳とご謙遜されていますがとんでもない、私のような門外漢にとっても概念が把握できるキャッチーな適訳です。 ローマカトリックの教会組織は、教皇を頂点として枢機卿、大司教、司教、司祭、助祭と縦に連なる位階制度が柱になっているのに対し、修道士を主体とする教会のあり方は、カトリックとは異質な東方的なものと感じます。 中世後期イングランドの人達は、司教・助任助祭による説教と、修道士・托鉢修道士による説教のどちらに心惹かれていったんでしょうね。どちらのアプローチも、イングランドの土着信仰をキリスト教の枠組に取り込むことを目的としたものだったと想像しますが・・・ 今回も、平易な解説の中にも思索のきっかけを与えてくださって有難うございました。 (2022.01.22 15:44:34)
すいません、先程投稿した時にはあまりにも見も蓋もない話なので割愛したのですが・・・
これはまさしく、「パワーポイントで如何に聴衆に自分の首長を理解させるか」の教本になっているんじゃないでしょうか? 予想される聴衆の反応、その関心を如何に具体例で惹きつけるか、その際に用いる背景は何か、みたいな構成は、まさしく現代ビジネスでプレゼンを行う為の手法そのものです。 日本では、キリスト教の「紙芝居」的手法よりも、「絵解き」つまり「一枚の絵で、視覚的に説明する」手法が好まれます。 日立製作所で幹部向け説明資料はパワーポイントでなく、A3一枚の紙を4象限に分割した4コマ漫画です。 忙しい人は、第一象限と第四象限だけ読めば(見れば)理解できるからです。 蛇足の投稿、お許しください。 かくも想像の羽が広がる、のぽねこさんの記事に感謝いたします。 (2022.01.22 16:55:34)
コメントありがとうございます。
パワーポイントになぞらえるのはごもっともで、わが国で中世の説教についての研究を牽引する赤江雄一先生も、説教テクストを「図式化されたプレゼンテーションのような新しい形でのテクスト校訂も可能ではないか」という提言をなさったことがあるそうです。(梶原洋一「若手による「西洋中世学会若手セミナー」報告記」『西洋中世研究』1,2009年,170-173頁(172頁))。 論理的な構成や、聴衆になじみ深い例話などにより、いかに聴衆にメッセージを届けるかという説教師たちの努力は、いかに説得的なプレゼンをするか、という姿勢に通じるところがあると思います(といって、説教の勉強をしている私はプレゼンがそう得意ではありませんが…)。 日立製作所の事例など、貴重なコメントをありがとうございました。 (2022.01.27 22:26:46) |
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