70年前の東京
先日凄く古い写真を見てきました。もうすぐ90歳という親戚のおじさんが、少年時代に撮った写真です。90歳の少年時代という事は、ざっと考えても今から70年も前の写真です。以前にも少し見せてもらったのですが、箱に入ったままの写真を新たに見せて頂きました。上野桜木に住んでいた関係で、上野を中心に、谷中や隅田川といった町々や、箱根や小田原、鬼怒川といった湯治場だったり、戦前の軍隊の写真など続々出てきました。一緒に見ていたおじさんも『いや~何十年か振りで見たな~』とおっしゃっていましたが、今から70年以上も前の写真を見て、『あーこれは○○の●●だな~。』とすぐに思い出しいろいろ話をしてくれます。そんな中から少し写真を紹介します。写真は上野の西郷さんの所から、秋葉原方面をみた写真です。今の写真と比べるとその変貌に驚かされますが、その道は以前と変わりません。 次は何処だかわかりますか?答えは下で…次の写真は上野桜木(言問通り)でのお祭りです。なんと最前列左の黒っぽい男性はふんどし一丁です!のどかな東京の下町のお祭りといった感がしますね。次は昭和8年に開催された[万国婦人子供博覧会]という催しの写真です。つまり今から73年前です。この時にドイツから初めて本格的なサーカス団がやってきたそうで、このサーカスの宣伝の為に作られたのが、[サーカスの歌]という童謡です。ところで写真に写っているのモノが判る人は昭和30年代以前でしょうか…そうです![のらくろ]です!懐かしいですね~小学生の頃読んでいました!!タンク(戦車)のようなものの上で双眼鏡を手にしています、写真を拡大してみたら、入り口に[のらくろ不思議館]と書かれていました。この「のらくろ不思議館]ってどんな不思議が詰まっていたのでしょうか?思っただけでもワクワクします!次の写真は、同じ博覧会での乗り物です。今で言うゴーカートのようなものでしょうか…良く見ると3輪車のような感じで、足こぎ?右端に待っている人といい、階段を上がっている人と言い、凄い大盛況です。さて先ほどの川の写真は、隅田川だそうです。今も早慶レガッタが毎年開催されていますが、写真はそのレガッタの会場近辺との事でした。と言う事は両国橋~桜橋と言う事になりますが、70年近く前の隅田川には、煙突がたくさん立っていたんですね~。『いや~この日は風が強くてね~』とおじさんはおっしゃっていましたが、確かに写真の煙突の煙を見たら、真横に流れていました。恐るべし記憶力!自分たちの活動でもある童謡は、80年前だろうと120年前の曲だろうと今でも残っていますが、昔の写真となるとあまり残っていないようです。戦時中の空襲で相当焼けたそうですが、おじさんの家は上野桜木にあって空襲を免れた為、当時の写真が残っているようです。因みに当時使っていたカメラは現存しており、今は事務局管理でカメラやさんの防湿庫にあります。先ほどの婦人子供博覧会が開催された昭和8年前に出来た童謡というと、 「しゃぼんだま」 大正9 お星さまの贈りもの 収録 「背比べ」 大正8 はる・なつ・あき・冬 収録 「ゆりかごの歌」 大正10 お星さまの贈りもの 収録 「赤とんぼ」 大正10 お星さまの贈りもの 収録 「浜辺の歌」 大正7 はる・なつ・あき・ふゆ 収録 「こいのぼり」 昭和6年 「チューリップ」 昭和7 「春よこい」 大正12 「肩たたき」 大正12 「てるてるぼうず」 大正10 「夕焼け小焼け」などがありますが、今でも歌っている童謡もたくさんあります。当時は今ほどいろんな歌が流行っていなかったと思いますので、日本中でこれらの童謡を歌っていたのでしょうね!70年前の写真はまだまだ面白いモノがありますので、また次回紹介しますね!http://www.ohoshisama.info/事務局