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【節操】ハビット&アジャスト 〜個人的な人生攻略法〜

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やすじ2004@ Re:目標管理の意義(04/20) こんにちは!! 今日は休日です ゆっくり…
やすじ2004@ Re:少し冷めたから書いてみる(04/08) 今日もお疲れ様です 明日もぐずついた休…
やすじ2004@ Re:少し冷めたから書いてみる(04/08) 今日もお疲れ様です 明日もぐずついた休…

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2017.06.28
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カテゴリ:・古典

孟嘗君(1)【電子書籍】[ 宮城谷昌光 ]

 こんばんは、O・D・Oです(^^)/。今回は以前書いた馮驩(フウカン)の「義を市えり」の件から一年後の話について書いていきます👇
part1「長鋏よ、帰ろうか(´・ω・`)」
part2「義を市(か)えり(・ω・`)ゞ」

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
 証文焼き捨ての件から一年後、孟嘗君はビン王にその名声を疎まれ宰相の職を罷免させられた。3000人もの食客は孟嘗君から離れたが馮驩は残った。孟嘗君が薛の近辺を移動していると、薛の民達が孟嘗君を迎え入れた。孟嘗君は証文焼き捨ての件を思い出す。

{孟}「馮驩殿が私の為に恩情(義)を買ったとはこれを指すのですな」
{馮}「左様。狡い兎は生き延びる為に三つの巣窟を作ると聞きます(狡兎三窟)。未だ貴殿は一窟しか得られてません。残りの二窟を手に入れて差し上げます」

 孟嘗君は車と金を馮驩に持たせて魏国の"梁"という地に向かわせた。そして魏の恵王に対し馮驩は「斉国は孟嘗君を手放しました。もし我が主をお迎え入れるのであれば、その国は富国強兵を実現させるだろう」と伝えた。
 恵王は宰相の位を空席にし、使者に黄金千斤と車百乗を持たせて孟嘗君を招こうとした。馮驩は使者が孟嘗君のもとに着く前に駆け戻り、孟嘗君にくぎをさした。
{馮}「千金は重幣なり、百乗は顕使なり。この話は斉のビン王の元にも届くでしょう」
 魏の使者は三度往復した。孟嘗君は固く辞して魏に向かわなかった為である。斉のビン王は話を聞いて恐れをなした。孟嘗君がもし魏に行けば太刀打ち出来なくなるからだ。ビン王は役職者に多くの財産と親書を持たせて孟嘗君への説得を試みた。親書には「私が至らぬが為に、宗廟の祟りを受け、諂(へつら)い者の言葉に惑わされて貴公を免職させてしまった。もし許してくれるのであれば、斉国に戻って再び万人を統べてもらえぬか」と書かれていた。
 馮驩は再び孟嘗君に助言する。「先王の祭器を貰い受け、宗廟を薛の地に築くが良いでしょう」薛の地に宗廟が完成すると馮驩が報告に来た。

{馮}「狡兎三窟は成りました。これで暫くは枕を高くして眠れます」

 孟嘗君はその後数十年間、大した禍も無く宰相の位に居座り続けた。それが出来たのも馮驩の計(はかりごと)のおかげである。

▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
 この故事から『狡兎三窟(コウトサンクツ)』という諺(ことわざ)が生まれました。goo辞書によると「身の安全の為に多くの避難場所や様々な策を用意するたとえ」とか「難を逃れるのに巧みなたとえ」という意味になりそうです。人間誰しも安楽出来る場所に居続けたいと願うものです。が、その場所も未来永劫続くとは限りません。そのため、何かあった時の避難場所の確保もしていた方が更に安心して日々を過ごせそうです。 
 また、この諺はリスクに対する備えとしての考え方でもあるかなと思います。想定される危機がもし訪れたらどうするのか?対策が打たれているのであれば正(まさ)しく「枕を高くして過ごす」事が出来ます。
 備えあれば憂いなし。馮驩の逸話から一層リスクへの備えは大切だなと思うようになってきました。

 因みに馮驩は"狡兎三窟"が成った後は、孟嘗君から立ち去った食客達を呼び戻すよう進言します。孟嘗君は難色を示したようですが馮驩は「食客達が立ち去ったのは貴殿が嫌になったからではなく自身の能力を活かせなくなったから」と諭し食客達を呼び戻していったそうです。
 個人の好悪に囚われる事無く単に今後の為になる事を進言したり実行した馮驩。その考え方や逸話には一つ面白味があるなぁと読んでて思いました。

 今回の記事は以上で締めます。読んでいただきありがとうございました(^o^)/~~

参考文献👇

中国の思想(2) 戦国策(改訂版)【電子書籍】[ 松枝茂夫 ]





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Last updated  2019.12.13 07:38:52
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