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カテゴリ:マカロニウエスタン
「荒野の女ガンマン ガーター・コルト」(1968) 監督 ジャン・ロッコ 1867年頃のメキシコ。フランス軍と抵抗組織が争い、治安が悪化するなか武器の密売が横行していた。密売組織をつぶす特命をうけたフランス軍中尉ジャン(ガスパーレ・ゾラ)は革命軍に捕えられてしまう。なんとか逃げ出したジャンは通りかかった駅馬車に助けられるが、その馬車が無法者ロッソ(クラウディオ・カマソ)に襲われる。その時、乗客の麗しいドレス姿の婦人(ニコレッタ・マキャヴェリ)があざやかなガンさばきで悪党のロッソを追い払うのだった。 美女がドレスの下の太腿に隠した拳銃を抜いて悪党を撃ち倒す映画、ときけば関心を抱いてしまうのだけれども、そんな不純な期待は微塵に砕かれてしまいます。 ふつうだったら、悪党には彼らなりの目的があって、そのために行動するし、主人公も同様に目的があって、映画を見る者は意識しないでも彼らの行動に沿って見ているはずです。 ところが、この映画にはそれがない。いちおうは武器密売買の阻止という目的があるようだが、悪党も主人公も、その目的などそっちのけで、彼らはそれぞれかってな方を向いて、なんの脈絡も関連もなく、ストーリー展開とは関係がない無意味な行動をする。彼らが何をしようとしているのか不明で、それが本編86分間もずっと続くのだから、たまったものではありません。 登場人物の演技も演技以下のシロウト同然のものだし、監督がいるとしたら(いるだろうけど)、映画の演出と作り方を勉強してから出直せと云いたくなるくらいです。 映画ファンは、けっして映画をけなすものではない、どんなにまずい作品でも、一つでも良いところをさがしなさい、と故淀川先生に教わったけれど、あえて良いところをあげれば、ヒロインのチラリと見える太腿ぐらいか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年07月07日 14時31分39秒
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