カテゴリ:日々雑感
今次の北朝鮮のミサイル発射の兆候は5月頃でしたでしょうか?あの時点から「発射は時間の問題」と考えていました。
ただし、発射しても成功するか失敗するかは当然のごとく判りませんでしたが。 発射された場合、失敗(日本近海かあるいは日本本土に着弾か落下)すれば日本の朝野を挙げての大騒動が始まり、 成功(アメリカ西海岸、アラスカ近海、ハワイやグアム近海に着弾)すればアメリカが国連安保理に諮る事無く即座に攻撃 (有態に言えば「戦争」)するのではないかと考えていました。 さて、特に成功してアメリカが北朝鮮を攻撃するような事態になったらどうなるでしょうか?日中露韓は? 朝鮮半島の軍事バランスは南北朝鮮が38度線(休戦ライン)を挟んで南北朝鮮軍、国連軍、中共軍、露軍が対峙 しており、そのバランスが崩れ、北が崩壊し、韓国(日米側)が中朝国境線に直接接するよおうになることは中国にとっては 「悪夢」であり、ロシアにしても同様でしょう。逆に言えば北が暴発して南進すれば日韓海峡で直接対峙する日本としては 耐え難い事態になります。ただし、北による南進は通常兵器レベルにおいては1990年代以降、有得ないと言われています。 そのため、金日成体制時代から現在に至るまで、連綿としてCBR兵器の開発とそれらの運搬手段の開発に力を注いで 来たといっても過言ではありませんでした。 では、翻って我国は如何でしたでしょうか? 北朝鮮による拉致(国家による誘拐)や違法な貿易取引などがあっても与野党政治家の介入やその他各種の圧力 さらには「編集方針」というヌエにより北朝鮮に関する各種の報道は制限(必ずしも北朝鮮に不都合な報道が無かった わけではない)されていたりしていました。 こういった状況下では日本海の防備を強くすることは海上自衛隊、海上保安庁、各道府県警察には出来なかった。 事実、不審船事案も以前は「国籍不明の遺体漂着」とか「暗号書や通信装置の遺留品発見」などが報道されても 飽くまで「国籍不明」で済まされていましたが、最近になって国籍を明示した報道がなされるようになりました。それでも、 海岸防備を厚くするなどの予算措置は遅々として進みません。まぁ、国家財政が未だ好転していないと言う点も考慮 しなければなりませんが。 さて、国を守ると言うことについてですが、国を挙げての敗戦から61年も経過し、その戦争を自らの体験とする世代 よりも「戦争を知らない」世代の方が圧倒的に多くなってきた現在、戦争を体感する事無く来た世代には私のような 擬似体験者(自衛隊員など「事に臨んでは自らの生命をかけることを要請されたもの」のこと)から一言伝えたいと 思います。 それは、戦争は「口先だけで平和を祈るだけでは駄目である」ことと「備えることにはそれだけの犠牲も必要」である ことです。ことに「犠牲」というものは対GNP比で何%という国防費を大きくした場合に、その重圧に耐えなければなら ないこと、また国防を自前で行う(国民皆兵あるいは徴兵制など)場合に一定年齢の人的資源が一般経済から除外 されることなども考慮しなければなりません。まぁ、徴兵制にした場合、国防予算のうち、人件費の占める割合が現在 よりも少なくなると言う試算もありますが、徴兵された人員がその期間内に生産に従事した場合のGNPと徴兵された 場合のGNPをどのように計算するのかなどの問題は正しく試算されたかどうか私には判りません。 兎に角、現在言えることは「日米安保」を利用して日本の国防コストを抑えつつ、日本の領域防備については自らの 能力を高め、可能な限り「自前」で行うことが大事であり、すべて自前で賄おうとしたり、逆に米国に「負んぶに抱っこ」 などということは極力避けなければならないと言うことではないでしょうか? 以上はあるメルマガ主催者へのメール本文の写しです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.07.16 13:05:02
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