テーマ:今日聴いた音楽(73709)
カテゴリ:ウクレレ・ハワイ音楽・沖縄
沖縄とハワイ、実は共通点が多い
ビギンのコンサートに行ってきました。 目的は2つ。比嘉栄昇(ひが えいしょう)の、あの暖かくて味のある歌声を聴きたかったこと。 そして、ビギンが考案してYairi ギターが開発した4弦ギター 「一五一会」 を島袋優(しまぶくろ まさる)が、どうやって演奏するかを実際に観たかったから。 なにしろ、三線とギターを合体させた「一五一会」の世界一のプレイヤーは島袋優なのですから(笑) なぜか、今日の日経新聞の夕刊に 「一五一会」と「音来(にらい)」 のことが載っていて、伴奏が簡単ニでいるので、おとしよりや福祉施設からの問い合わせが多いそうです。それから、Yairiの社長とビギンの親交は、「一五一会」の開発よりもずっと前からあったそうです。 *「一五一会」とその廉価版「音来(にらい)」については僕の6月13日の日記「4弦ギターで弾くビギンの『涙そうそう』」を参照ください。 海辺の砂浜に押し寄せる波の音からはじまった、ビギンのコンサートは、7月14日本日発売の「Ocean Line」の曲を中心に前半は進む。島袋は、エレキ・ギターと「一五一会」と8弦の「音来(にらい)」、バンジョー・ギターのようなものを弾きわけている。 そうか、8弦という手があったか。8弦ウクレレと同じで、ストロークすると、倍音が綺麗に響いて、和音が分厚くなるんですよね。やっと、4弦の「音来(にらい)」を手に入れたのに、ずるい(笑) *波の音と「一五一会」「音来(にらい)」のインストCD+DVDも同時発売されて、さっそく会場で買ってしまいました。 数曲進んだところで、比嘉さんが、ハワイとケアリイ・レイシェルの話をはじめました。 「僕たちが書いた『涙そうそう』をハワイのケイリイ・レイシェルが歌った曲が、ハワイのなんとかという音楽賞で「ソングなんとか賞」をもらったんだって。そのほか、「アルバムなんとか賞」とか、いっぱいもらったらしいよ」 *ハワイのナ・ホク賞7部門受賞のケアリイ・レイシェルのCD「ケアラオカマイレ」については、私の7月7日の日記「この夏おすすめのハワイ音楽」を参照してください。 「それで、ビギンも何かもらえるのかなぁ。まだ、何もいってこないよ」ととぼけたあと、 「なんにももらわなくていいんですよ。『歌は歌ったひとのものですから』」 わー、なんと素敵な言葉。歌う人それぞれによって、歌はいろんな表情をし、それぞれの気持ちがこめられて、伝わっていく。だから、自分達が何ももらわなくてもいい。なかなか言えませんね、こんなことば。――今日の感動その(1)でした。 「涙そうそう」を歌った後だったとおもうのですが、「ハワイと沖縄は縁があるんです。沖縄の食文化にかかせない豚肉のブタが、戦争で全部焼けちゃった時、沖縄からハワイに移民したひとたちが、戦後ブタをたくさん送ってくれたんですよ。だから、今度はぼくたちが何か恩返ししなくちゃいけないと思っているんです」 「ぼくたち、まだハワイ、いったことないんですよね。でもこの間、ハワイの州政府のなんとかいうひとが会いに来てくれて、まだ具体的に言えないけれど、ぼくたち今年、何か恩返しできると思うんですよ」 さて、なんだろう、 1. ビギンがハワイでツアーをする 2. ビギンがハワイで、ハワイのミュージシャンとCDを録音する でも、ちょっと違うみたい。 比嘉さん「僕たちハワイに『一五一会』を持っていこうと思っているんですよ。ん?ハワイでなにするんだろう?ハワイの子供やお年寄りに「一五一会」を弾いてもらいようにするのかな。 私が、「一五一会」でスラッキー・ギターのように弾けないかなと、前々から思っていたので、ビギンもおなじようなことを考えているかも。 ハワイのミュージシャンに「一五一会」を渡して、「一五一会」のあたらしい演奏法を開発してもらったら、面白いだろうなァ。 ハワイの日系人が戦後沖縄にブタを沢山送った話と、その恩返しをビギンが考えていること。――今日の感動その(2) 実は、沖縄とハワイ、いろいろと共通点が多いのです。 - 移民のはなし。 - 戦争とアメリカ軍の存在(ハワイにも大きな米軍基地があります) - 本土(それぞれ、日本本土、およびアメリカのメインランド)との関係 - 島、海、豊かな自然、 - 島唄やハワイ音楽などの美しい音楽 - 独特の濃密な文化 - そこにはぐくまれたおおらかで優しいひとたち - ゆっくりした時間の流れ などなど このことは、わたしだけではなく、アロハDJの岡本ホーテンさんも言っていて、彼はそんな沖縄とハワイを結びつけて、本当の平和がやってきて、世界中の人々の心を癒してくれる真の楽園となるとうに、といっている。 そして アロハ(ハワイ)+ハイサイ(沖縄)= アロハイサイ(Alohaisai) というコンセプトで、沖縄の音楽やハワイの音楽をみんなに紹介するライブ・イベントを地道に活動を続けています。 ビギンもいよいよ、そのアロハイサイ的な方向へアプローチするのか? 曲は、わたしが大好きな「島人ぬ宝(しまんちゅうぬたから)」で、全員総立ちに。その後、踊れるようなハッピーな曲をたてつずけに。 そこで、インフォメーション。 ビギンは来年15周年記念で、3月に武道館ライブをやることになったそうです。 ところが、比嘉さんは言いました。 「ぼくたちは、武道館に立つことを夢にしてきたバンドではありません。本当は、 各地方の地元のライブ・ハウスや地元のお祭りにでて、子供からお年寄りまで、みんなに楽しんでもらえるような活動を続けていくのが夢なんです。 今日のお客さんは、こんなに大勢来てくださって、応援してくれますが、お祭りに僕たちが出たって、みんながみんな聴いてくれるわけではないんです。子供達なんか、なんだ、面白くないといってあっちいっちゃうんです・いつか、みんながお祭りで聴いてくれるようになればいいなぁ、と思っています」 むむ、これはウクレレととても似た世界をビギンはめざしているな、と思いました。ウクレレのアマチュア・イベントに参加すると、そこには小さな子供、20代、30代、40代、50代、60代、70代、と多くの世代がいることが多いのです。演奏するほうも、聴きくほうも、なんです。 唯一、10代のひとは、非常に少ないんですが。。 ファンの数でいえば、ギター・ファンのほうが圧倒的に日本全国に沢山入りと思うんですが、なぜか、ウクレレ・イベントは、世代をこえたひとの交流が多いんです。だから、ビギンが、そんな世代を超えたひとたちに、お祭りで出会いたい、というのは、とってもウクレレの世界観に似ているのです。――今日の感動その(3) エンディングで、8月11日、これからリリースされるシングル「誓い」を歌ってくれました。これからはじまる高校野球の「熱闘甲子園のテーマ曲」に選ばれたそうです。 ものすごいアンコールの拍手に、出てきた彼らは、島唄の「がんばれ節」と、「幸せの自転車」(だったと思う)で、ホントのエンディング。 僕の大好きな「防波堤で見た景色」はやってくれなかったけれど、とっても暖かな気持ちになったコンサートでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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