テーマ:今日聴いた音楽(73703)
カテゴリ:ウクレレ・ハワイ音楽・沖縄
「熱闘甲子園」のテーマ曲となった「誓い」
のマキシシングルCDを聴きながら、 去り行く夏を想い出していた。 今年の夏は、いろんなことがあった。猛暑、オリンピック、台風、地震、噴火、もあって、甲子園の高校野球のニュースも少し目立たなかったかもしれない。 「誓い」(アルバムには未収録)は、前半、 ♪永遠の夏の扉 開いて旅立つ~ ぼくらは明日へ 歩みを止めない♪ いろんなことのあった、夏を振り返るのに、ふさわしい歌詞だ。 だが、後半の島袋さんのギター・ソロにはちょっと驚く。今までのビギンには見られなかったアプローチではないかなぁ、と思う。 ビギンといえば、比嘉さんのあったかいボーカル と三線、島唄、といったイメージが強かった。 それに加えて、4弦ギター、「一五一会」「音来」を共同開発して発売以来、 アコースティック・ギター・サウンドのアプローチも増えて、音楽性に幅が出てきたと思う。 実際、「一五一会」のサウンドは、 ハワイのスラック・キー・ギターのテイスト もあって、ビギン、ハワイへ行くは、すんなりと受け止められた。 (7月14日のぼくの日記「ライブ:ビギンはハワイへ行くのか?トラックバック参照」 そして、ビギンは実際、ハワイへいったそうだ。 ぼくの日記に良く遊びに来てくれる、ハワイに住んでらっしゃるLさんは、 9月のはじめ、ハワイの「沖縄フェスティバル」で、ビギンのライブをごらんになったそうだ。最後のアンコールでは♪涙そうそう♪だったそうです。 でも、ビギンの目線はハワイだけではなく、アメリカ大陸そのものにも向いていた。 マキシシングル「誓い」の次の曲「国境を吹き行く風」 は、もろに、初期のドゥービー・ブラザーズ だ。 この曲は、CDアルバム「Ocean Line」にも入っている曲で、ゲスト・ミュージシャンのベースの音が、ぶんぶんうなる。 ギター・ソロがいきいきと、アメリカン・ロックしている。ウエストコーストというより、サザン・ロック的なギター・ソロだ。レナード・スキナードやオールマン・ブラザーズ・バンド までをも思い起させる。 ビギンが「一五一会」をつかって録音した、洋楽カバー・アルバム「ドライブインシアター」でも、 ボブ・ディランの「Blowin’ in The Wind(風に吹かれて)」などをカヴァーしており、 ビギンが、沖縄、石垣島 というバックグラウンドをもちながら、 音楽するという夢のむこうには、アメリカン・ロックがもともとあったんだろうと思う。 アルバム「Ocean Line」にも、 ビーチボーイズ のようなコーラス・ハーモニーの曲「夏の花火」が収録されている。 今の沖縄と米軍の状況を考えると、ちょっと複雑な心境だが、 ビギンの中にある何かは、アメリカン・ロックへの憧れの思いも含まれていたんじゃないかと思う。 彼らが、「防波堤で見た景色」 は、東京だけではなく、はるかアメリカ西海岸、アメリカ南部にまで及んでいたんじゃないかと思う。 ポピュラー音楽を志すもの、好きと嫌いとにかかわらず、その国の政治や外交がどうであれ、アメリカやイギリスのロックに、大なり小なり影響されている。 ビギンは、なにか、きっと今までの音楽活動がなしとげてきたことへの自信がもてるようになり、次のステップへと階段を上がろうとしているのではないか。 「誓い」のマキシシングルには、このあと、「誓い」の「一五一会」バージョンと、「誓い」のインストゥルメンタル・バージョンが入っている。 アメリカン・ロックのエッセンスをも貪欲に、みずからの音楽の中に包み込みながら、 これからビギンはどこに行こうとしているのだろう。 とても楽しみだ。 追記 マキシシングル「誓い」 アルバム「Ocean Line」 CD+DVD[Ocean Line: Reef Line]は 完全に一体となった作品だと思う。 3つのジャケットを並べてみると、レイアウトが綺麗にそろっている。空と海(またはただ黒い) 裏のジャケットは、空と白い砂浜(または、ただ白い) ジャケットをCDラックに入れて並べると、CDの背表紙が、上下に青と白でそろっている。アルバム「Ocean Line」を持っている人も、もっていない人も、 マキシシングル「誓い」、聴いてみる価値があるとおおもう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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