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ラスタ・パスタのレレ日記

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2005年03月24日
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Jake最大のライバル、James Hillのウクレレ・ワークショップがあるので行って来た。

ウクレレというと、古くからのファンや年配の方は、Herb Ohta(Ohta-san)のことを思い出すかもしれません。
確かに、Ohta-sanは、ローGを最大限に使って、ウクレレを伴奏楽器から、ソロ楽器へと、その価値を飛躍的に高めてくれました。

一方、ここ2-3年、とくに若い女性ファンを中心に、ウクレレといえば、ハワイの天才ウクレレ・プレイヤー、Jake Shimabukuroの人気が非常に高まっています。

Jakeは、うくれれの音楽のジャンルの壁を乗り越えて、チックコリアの「スペイン」などの難しい曲も弾きこなすなど、いろいろ他ジャンルのミュージシャンとの交流を持ちながら、ウクレレの可能性をどんどん押し広げてくれまています。


しかし、実は一見、ウクレレとは縁がなさそうなところから、Jakeに匹敵するような、スーパー・ウクレレ・プレイヤーがいるのです。

カナダ出身のJames Hill、まだ20代、身長190cmぐらいある、スーパー・ウクレレ・プレイヤーです。

そのJames Hillのウクレレ・ワークショップがあったので参加してきました。

彼の自己紹介のはなしのなかから、かれのウクレレの経歴を簡単に紹介します。

彼はカナダのラングレーというところの出身ですが、カナダでは、多くの学校で、ウクレレの楽器演奏が必修科目になっているそうなのです。
すべての学校が採用しているわけではないようですが、実に多くの学校で小学生がウクレレを音楽の科目として習っているようです。

Jamesは9歳の時に、学校ではじめてウクレレを習い2年間ほど学んだ後、地域のウクレレ・サークル、「ラングレー・ウクレレ・アンサンブル」に参加したそうです。そこで12年間ほど、ウクレレを演奏し、カナダ全国、アメリカ本土、ハワイなどをアンサンブルで、ツアーしたそうです。

実は、ぼくもJames Hillがまだソロ・デビューする前に、ハワイのシェラトン・ワイキキ・ホテルで、「ラングラー・ウクレレ・アンサンブル」が演奏しているのを聴き、演奏後、彼と話をしました。

「ラングラー・ウクレレ・アンサンブル」で、リード・ウクレレとしてビーチボーイズの「サーフィンUSA」などで、かっこよくソロをとる彼を観て、演奏終了後に声をかけたのです。

当然、彼はもう忘れているでしょうけれども、その時、2日後に、オアフ島のカピオラニ公園で開催される「ウクレレ・フェスティバル」に「ラングラー・ウクレレ・アンサンブル」として参加するのですが、おなじく参加予定のJake Shimabukuroにぜひ会いたい、と話していたのが印象的でした。

9歳から14年間、ウクレレを弾いて青春の大部分の時代を過ごした(と彼は言った)Jamesは、はじめて、ソロ・ウクレレ・プレイヤーとして独立し、

2002年に「Playing it like it isn’t…..」
2003年に「On the Other Hand」

の2枚のCDをカナダから発売しています。

さて、ワークショップの内容ですが、
まず、1枚目のCD「On the Other Hand」の1曲目、

「Flight of the bumblebee」(くまん蜂)の最初の非常に速いパッセージを、いくつかに分解して、ゆっくり参加者(ほぼ全員ウクレレ持参)と一緒に弾きながら、それを最終的に、ものすごい速さで弾くことを実際に見せてくれました。
(当然、速く演奏すると誰もついていけないのですが)

くまん蜂が上下にブンブン飛ぶ様子を表現しているそうです。

早く弾けば弾くほど、右手は軽く弦をはじく、それによって連続したやわらかい音が出るそうで、速く弾くからといって、力を入れすぎてはいけない、はんてアドバイスもしていました。

そのあと、右手のストラム(ストロークのこと)を何種類か教えてくれました。
親指、人差し指の両方を使い分けながら、ストラムもdown↓ down↓ up↑

などのように、やはり曲や自分の感覚にあわせて使い分ける方法を教えてくれました。

例えば、ひとさし指の爪では、リズムを刻み、親指の腹では、ジャズのコードを弾いて、まるで2人のウクレレ・プレイヤーが一緒に弾いているように演奏するんだ、と教えてくれました。

なるほど、と思いましたが、簡単にはまねできません。

さて、参加者と一緒にウクレレを弾きながらのレクチャーの後、質疑応答がありました。

弦やピックのこと、リズムのこと、アルペジオのことなどいろいろな質問が出ました。

Jamesは、「ラングラー・ウクレレ・アンサンブル」時代は、ピックでウクレレを弾いていたそうです。なぜならアンサンブルの全員がピックで弾いていたからだそうです。

ところが、独立してソロになってからは、指で弾くようになったそうです。
さっきの「Flight of the bumblebee」のような、特別な曲の時だけ、ピックを使うそうです。

質疑応答の最後にぼくは質問しました。

「演奏のメンタル面での質問ですが、例えば、ハワイのウクレレ・フェスティバルのような大きなステージで演奏する時、最初の1曲目を弾く前に、何を考えていますか?」

Jamesは、すこし考えてから、こうこたえました。

「自分が一番comfortableに感じる曲を1番最初に演奏します。ライブ・ステージというのは、いろいろなことがおこるので、半分自分が眠っていても弾けるような曲を最初にもってきます。

それから、最初の1曲は、できるだけゆっくり弾くように心がけています。それでも演奏が早くなっちゃうことがありますが、ゆっくり弾くとこころがけていたため、ちょうどいい具合になることが多いです」

との答えでした。実は、ぼくは、この質問のこたえが、Jamesのワークショップに参加していて一番参考になりました。

ステージというのは、いつもいろいろ想定外のことがおこります。

PAの調子が悪い。モニターからの返しの音が聞こえない。

バックステージで騒いでいる人たちの大声が気になって集中できない。

野外ステージで、ステージの上は、客席と違って、ものすごく暑い。

などなど、実にさまざまなことがおこります。
トラブルではないのですが、最初の1曲を弾くための集中力を高めることを阻害することが、実に沢山起こるのです。

それを、いくつもいくつも経験して、なれていくしかないのですが、Jamesがいっているように心がけていれば、最初の1曲に入っていくまでの集中力を高めながらも、がちがちに緊張しない、というようなことがだんだん出来てくるのかもしれません。

ぼくには、ウクレレのテクニック論よりも、このメンタルな話のほうがとっても勉強になりました。

さて、ミニ・ライブの時間です。

Jamesが、今、自分が一番「Comfortable(ここちよい)」と感じている曲をやります、といって、

アントニオ・カルロス・ジョビンの「One Note Samba」を演奏してくれました。

彼の演奏は実にリズミカルで、色彩感に富んでおり、弦の音の表情がどんどん変わっていく、素晴しい演奏でした。

ええ、こんなに表現力豊かに演奏するのに、一番「comfortable」な曲なの?とビックリ。

それから、ウクレレをアンプにつないだだけで、当別なエフェクターを使っていないのに、指と爪、弾き方などがけで、おんなにも音のニュアンスを変えながら色彩感豊かにウクレレを弾くなんて、ほんとうにぶったまげてしまいました。

小さい会場で、まさに目の前でその演奏を観て聴いていたので、本当に驚きました。やっぱり、Jamesはただものではありません。

その後、森さんという日本のプロのウクレレ・プレイヤーが、Jamesと

「Summertime」(ガーシュイン)」

を一緒に演奏しましょうと言いました。森さんによると、Jamesは1枚目のCDで、「Sumertime」を16分音符で演奏しているそうで、森さんはCDの音を全部拾って採譜し、16ビートで伴奏をしますので、Jamesさんはメロディを演奏してください、というものでした。

ところが、あれれ、Jamesは最初8ビートで演奏し始めました。
森さんも、こりゃ困ったぞという感じですが、

最後には、両方がお互いの音を聴きながら、ばっちり決めてくれました。

実は、2人は事前に何の打ち合わせもしていなかったのです。
それでも、ちゃんと最終的にはあわせちゃうので凄いです。
森さんの伴奏も、熱の入ったとってもいい演奏でした。


ここで、ワークショップ参加者の中で、ウクレレ・アンサンブル仲間が7-8名いたでしょうか。

Jamesへのお礼だ、といって、

「グーファス」を弾きました。みんな、それぞれの席に座っての演奏でしたが、

Jamesは、「わぉ~」という顔をして、みんなをひとりひとりみながら、にこにこしつつ、とっても驚いていました。

「グーファスの演奏を聴いた感想」を求められた彼は、

「いや~、みんな really good! この曲は、いろんな難しいテクニックがいっぱい入っていると思うけど、ほんとに素晴しい演奏でした」と、いたく感動したようでありました。

もちろん、わたしもすみっこで一緒に演奏しながら、Jamesの表情などをみており、とっても面白かったです。

アンサンブル仲間のM氏は、ぼくが走る(リズムがどんどん速くなっていく)のではないかと、心配して、ぼくのほうを見ていたそうですが、そのことにはぼくは全く気がつきませんでした(笑)

さて、最後にJamesのお気に入りの1曲を演奏してくれました。

ギリシャの曲で、「misrlou」

2枚目のCDの1曲目に入っている曲です。
ちょっとエキゾチックな雰囲気のある曲で、これも、的確なストラムとすばやい左手の動きがないと演奏できないものです。

目の前での彼の演奏、3曲だけでしたが、ほんとうに堪能しました。

なお、カナダで出た1枚目、2枚目のCDは、今では入手が困難かもしれませんが、ワークショップがひらかれた3月24日に、日本盤のメジャー・デュー盤が発売されました。

ワークショップに彼は持参してくるかなと思いましたが、持ってきませんでしたが、

今までのカナダ盤の1枚目と2枚目の曲に加えて、Jamesが昨年、ウクレレ・ビートルズ2のCD発売のイベントとして参加した時のライブ映像3曲がDVDでくっついてきます。

James Hillをまだ聴いたことのないかた、ぜひCD+DVDを買ってみては?
ハワイのウクレレの世界とは全然違う、ウクレレ音楽がそこにはあります。

Jake Shimabukuroとは、まったく別の意味で、ウクレレの可能性を押し広げているアーティストだとおもいます。

これからの活躍が楽しみです。

ワークショップが終わってからは、Jamesは可能な限りその場に残って、参加者のCDやウクレレにサインしたり、一緒に写真を撮ったりしてくれました。

James Hillは、IWAOさんに超接近遭遇した日記にもかいた、

3月26日(土)よみうりホールで開催される「Ukulele Super Jam」に、メイン・アーティストのひとりとして参加します。

ご興味のあるかたは、お出かけしてみては。

なお、彼の3枚目のCDが、カナダから4月にリリースされるそうです。
こっちのほうも非常に楽しみですね☆





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最終更新日  2006年01月18日 19時14分50秒
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