ラスタ・パスタのレレ日記

ハワイというのは不思議で面白いところだ。

ジャック・ジョンソンがハワイから発信したサーフ・ミュージックの流れは、
なぜか、ハワイからはあんまりフォロワーが出ていない。

ジャック・ジョンソンのアコースティック・ギターと歌のシンプルでオーガニックなサーフ・ミュージックに呼応し、フォロワーまで出てきたのは、

アメリカ西海岸、カリフォルニアのハンティントン・ビーチであったり、オーストラリアであったり、日本の湘南であったりした。

サーファーや、スケーターが同じ様な音楽をやりだしたり、また彼らが陸に上がってきた時にまったりと聴く音楽として、3年前、2年前、1年前、今年と、
どんどんその波のうねりは大きくなっている。


サーフ・ミュージックのフォロワー的な音楽がハワイであまり出てこなかったのだが、ジャック・ジョンソンの曲をウクレレやスティール・ギターでカヴァーしてしまおう、という人たちがいた。

それが、これからご紹介するＣＤ，

Na Mele O Keka:
The Hawaiian Tribute to Jack Johnson


だ！ジャケットのロングボードの銀色のシルエットがカッコいい♪



曲目は、

1.Better Together
2.Rodeo Clowns
3.Banana Pancakes
4.Constellations
5.Bubble Toes
6.Taylor
7.Sitting, Waiting, Wishing
8.Flake
9.Sexy Plexi
10.Times Like These
11.Velzyland　


このうち、
1.Better Together
3.Banana Pancakes
4.Constellations
7.Sitting, Waiting, Wishing



は、ジャック・ジョンソンのＣＤ
「In Between Dreams」（2005年）から、
ジャック・ジョンソン/イン・ビトゥイーン・ドリームスJACK JOHNSON/IN BETWEEN DREAMS


2.Rodeo Clowns
6.Taylor
10.Times Like These



は、ジャック・ジョンソンのＣＤ
「On and On」（2003年）から、
【Rock／Pops：シ】ジャック・ジョンソンJack Johnson / On & On(CD) (Aポイント付)


5.Bubble Toes
8.Flake
9.Sexy Plexi



は、ジャック・ジョンソンのＣＤ
「Brushfire Fairytales」（2001年デビューＣＤ）からである。
2001年にインディーズリリースされたジャックジョンソンのデビュー・アルバム。Jack Johnson/Br...


そしてなんの違和感もなく続いて演奏される11曲目の

「Velzyland」だけが、Rick Cunhaというひとのオリジナル曲である。



もともと、ラスタファリアリズムの表明であったり、戦いや抵抗の音楽であった、ジャマイカのキングストンのゲットーから生まれたレゲエも、

そのメッセージ性はやわらいで、見事にハワイのアイランド・ミュージック、ジャワイアン（ジャマイカ+ハワイアン）にしてしまったように、換骨奪胎というか、


そもそも、リラクシングでスロー・ミュージックともいえる、ジャック・ジョンソンの音楽を、さらにもっと軽やかに、ウクレレのポロンポロンという音色や、
スティールギターのぴよ～～ん、といった「ゆるんだ音楽」にしてしまっているのだ。


そして面白いのは、

ジャック・ジョンソンのつぶつぶ言う歌詞を、ウクレレのメロディで置き換えたり、スティールのぴよ～～ん、に置き換えた、いっさい歌詞なしのインストＣＤなのである。

ジャック・ジョンソンの音楽の魅力の半分は、アコースティック・ギターにのった、リズム感のある彼のうたいっぷり、なのだが、その歌うひとことひとことのリズムにそってウクレレのピッキングによる「ぽろんぽろん」、になっているのだから、もうこれは堪らない。

例えば、最初の曲、「Better Together」は、

びよ～～～ん、びよ～ん、びよ～ん、びよ～ん、
というスティール・ギターの音が、音階を変えながら数回続いたイントロの後に、

♪There's no combination of words
I could put on the back of a postcard♪

というオリジナルの歌詞が、ウクレレで、

♪ぽろろ、ぽんろろんろ、
ぽろろ・ろんろ、ろんろ・ろんぅ♪

と演奏され、

コーラスの
♪mmm… its always better when we're together
Look at the stars when we're together
Its always better when we're together
Yeah, its always better when we're together♪

というところが、スティールでメロディを奏でる、といった具合である。
まあ、この気持ちよさは、聴いてみないとわからない、と言えなくもないのだがが、

サーフ・ミュージック・ファンだけではなく、
ウクレレやスティール・ギターの音色が好きなハワイ音楽好きだけでもなく、
これはもう、万人向けのとっても気持ちいい、リラクシング「まったり」「ぽろんぽろん」「ぴよ～ん」音楽なのだ。

ぜひともみなさんに聴いて欲しいナ、と思う。
お試しある♪

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