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2012年11月22日
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カテゴリ:私のすきなこと
今日は文楽、通し狂言仮名手本忠臣蔵の後半をみてきた。
後半は、女性がいいと私は思う。
ともかく、最初は内蔵助の放蕩というシーンでこれは、映画でも歌舞伎でもドラマでもそうなっている。
敵を欺くにはまず味方からというところだが、理智の人内蔵助だからできることかと思う。
おかるは、内蔵助(由良之助)にきた密書を、2階にいるときに好奇心から鏡で盗み読みしてしまう。その2階で涼んでいる風情、鏡で盗み読みしている姿が、当然身売りされて遊女ということなのですごく色気がある。
次は、塩谷判官の刃傷を抱きとめた本蔵の娘と母が許婚の力弥に会いに行くための道行きが、年増と娘二人の着物の対照も美しい日本舞踊だし、三味線も浄瑠璃もにぎやかでほんに華やかと思わせる。
由良之助の息子である力也と本蔵の娘が許婚というので、話がうやむやになってしまっているから、是非結婚させてくれというのでわざわざ鎌倉から、山科までやってきた母子、対する力也の母は黒の衣装、母は赤、娘は白無垢と色彩的にも美しく、その中で、本蔵さえいなければ、主人は相手を殺してしまって、仇討というしんどいことをしないですんだと言う思い半分と、仇討したら切腹ものだから、嫁になる娘がかわいそうという思いでつれない返事。母は娘が継子という立場上、なんとしても幸せに、思いを遂げさせてやらねば義理が立たないと必死。
娘はともかく恋しい人と添いたいというひたむきな思い。
3人の思いがからまって、しかも衣装の対照的なことと、感情がそれぞれたかぶっている様子が非常に感じられてまさに人形は生きている。
太夫の語りも、女性の声ではなくて男性なのだけれどそれぞれの複雑な気持ちが良く伝わる。
再三にわたり殿の御短慮ということがいわれているので、もちろん仇討をするのが筋と思っており、するからには成功させねばという条理で動いているのが、一つの筋だけれど、一時の情で刃傷に及んだ塩谷判官もある程度批判的に書かれていると思う。
勘平も、女に迷いお金に迷いと理智とは程遠い人間で情で生きている部分があるから破滅したのかと思う。
私としては、討ち入りもさることながら、意外と女性の存在感を感じさせられた。
後半はお囃子も相当にぎやかで、ダイナミックに感じた。





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最終更新日  2012年11月22日 23時12分40秒
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