カテゴリ:私のすきなこと
前回からの続き 瓢箪棚の段(ひょうたんだなのだん) 京極内匠は胴八(どうはち)と名乗り、小栗栖(おぐるす)(この地名が伏線となる)近くの街道で、旅人や百姓、夜鷹相手のイカサマ博打をして日銭を稼いでいた。 近くの神社に身分の高い人が7日間願掛けの参詣にくるというので、神社付近で客を引いていた夜鷹たちは何がしかの金を与えられて、追い出される。 そこへ駕籠に乗って登場したのは夜鷹に身をやつした園であった。街道を行きかう人で、それらしい人に声をかけては面体をあらためていた。 そこへ、武士が馬に乗って通りかかり、園はその男にも声をかける。その男は一味斎の弟子であった男で、園の姿をみて仇を探しているのだと察し、はなむけにと自分の藩の名前の関所手形を渡してやるのだった。 そのあと、友平が息せき切って駆け付け、妹の菊が何者かに殺されてしまったこと犯人のものらしい守り袋を拾ったことそして、弥三松はもう一人の若党で園についている佐五平(さごへい)に預けてあることを説明する。驚く園であったが、守り袋を開けてみるとへその緒と生年月日が書かれた紙が入っているばかりだった。これでは何の手掛かりにもならないと落胆する園。友平はへその緒を、近くの池に投げ込み、自分は腹を切った。お嬢様を守り切れなかった責任をとって死ぬと言うことだった。不思議や池の水が泡立ち、園が懐中する千鳥の香炉が鳴きはじめた(千鳥の香炉は、豊臣秀吉の持ち物で、石川五右衛門がこれを盗み出そうとした時に、香炉に描かれた千鳥が鳴きだし盗み出すことができなかったという伝説がある。) すると、京極が何者かの声に呼び寄せられ、池のほとりまでやってくる。そこで明智光秀の亡霊が出現(誰の目にも見えないが、京極だけに見えると言う設定)京極内匠こそは、実は明智光秀の実子であり、光秀が最後まで持っていた蛙丸(かわずまる)という名刀を授けたいために呼び出したのだと言う。(小栗栖は光秀が殺された場所)池のほとりの土の中から、京極は亡霊の指示により、蛙丸を掘り出す。 園は物陰に隠れて京極が刀を掘り出すのを見、香炉が鳴いたことで、相手は何者か知らないが不審な人物だと思っている。そこで、夜鷹として京極に近づき、立派な刀をもっているね。ちょっと見せておくれと刀に触ろうとするが、夜鷹などに触られてたまるかとそれを拒む京極は争いになる。 争いのうちに近くの瓢箪の棚の上に、蛙丸がなげあげられてしまう。それを探そうと瓢箪棚の上に上る二人。京極が蛙丸を抜いて園に切りかかり、園も脇差にて応戦する(園は体も大きくて、武術に優れている)しかし蛙丸の切れ味鋭く、脇差が折れてしまう。それではと次は鎖がまで応戦する園。京極の太刀筋ををみて、その太刀筋は京極内匠ではないか、父の仇と打ってかかるが、京極は瓢箪棚を飛び降り行方をくらます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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