テーマ:食べ物あれこれ(50336)
カテゴリ:おいしいもの(delish)
まだ幼い頃。 ある日、父がうれしそうに カマンベールチーズを買ってきた。 これは特別なチーズで とてもおいしいのだという前置きのもとに 食卓に出てきたそのチーズを口に頬張ると 口の中にキョーレツな臭みが広がり 吐き気を催すほどの恐ろしい味がした。 横に座っている父は 「おいしいなぁ…」としみじみ言って ニコニコしながら おいしそうにパンにつけて食べている。 本当においしいんだと思っている父を傷つけるのは 大変に気が引けたので 私は、牛乳で一気にチーズを流し込み 素知らぬフリをした。 オットが初めて作ってくれたメキシコ料理は パクチー(アメリカではシラントロという)がたくさん入っていた。 それまで、一度もパクチーを食べた事がなかった私は これまた、そのキョーレツな臭いに圧倒され 床にばったり倒れてしまいたくなるほどだったが オットが3時間もかけて作ったその煮込み料理を 「マズい。食べたくない。」というのは、大変に気が引けたので 引きつった笑いを浮かべながら 水で流し込んだ。 その後、カマンベールもパクチーも 悪夢のように食卓に何度も現れ その度に大変な思いをしたのだが… ある日突然 ふと気付いたら、慣れるどころか それを通り越して病み付きになっていた。 そういう経験があるので 私には、 「これは死ぬ程キョーレツに嫌いだ!」 という第一印象を持つ食べ物は、 「いつかむちゃくちゃ好きになるかもしれない。」 という期待を持って、 何度も繰り返し食べてみるという癖がある。 ブリーチーズ、青リンゴ、クルミ、ロメインレタスのサンドイッチ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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