テーマ:Jazz(1977)
カテゴリ:音楽
ジャズを初めて聴き始めた70年代後半、僕よりジャズに詳しい同僚が教えてくれたピアニストの1人が、マッコイ・タイナー(McCoy Tyner)という人だった。
そして、その彼が「このアルバムはきっと気に入りますよ」と教えてくれた素晴らしいアルバムが、「バラードとブルースの夜(Nights Of Ballads And Blues)」(写真左、1963年発表)。 そのアルバム(レコード、当時はまだCDはなかった)には、サテン・ドール、ラウンド・ミッドナイト、ブルー・モンク、酒とバラの日々(Days Of Wine And Roses)等々…。 今ではジャズ・スタンダードの定番と言える曲がたくさん詰まった名盤。独身時代、北陸の金沢という雪国で暮らしていた僕にとって、仕事に疲れ帰宅したアパートの寂しい夜を癒してくれた思い出深い1枚でもある。 マッコイ・タイナーは1938年米国フィラデルディア生まれ。15歳でジャズ・バンドを結成し、59年、21歳の若さで、あの伝説のサックス奏者、ジョン・コルトレーンのコンボに迎えられたような素晴らしい才能を開花させた。 タイナーはその後、62年には初のリーダー・アルバム「インセプション」をリリース。その後も、ソロや様々なユニットで数多くのアルバムを発表してきた。代表作には「リアル・マッコイ」「リーチング・フォース」「サハラ」など。 僕自身は「バラードと…」のアルバムの後、ビル・エバンスやキース・ジャレット、オスカー・ピーターソンに関心が移ったため、タイナーとは疎遠になっていた。 そんな僕が7年前の2000年、久しぶりに出合ったタイナーのアルバムが「夜は千の眼を持つ(A Night Has A Thousand Eyes)」(写真右)(以前、トップページの「おすすめCD」でも紹介した)。 これはCDショップでたまたま買ったのだけれど、スタンリー・クラーク(B)、アル・フォスター(Ds)というテクニシャンの2人を従えてのアルバム。だが、久しぶりに聴いたタイナーの演奏に、僕は腰が抜けるほど驚いてしまった。はっきり言って凄い! 名曲ぞろい! タイナーはこのアルバムを制作した時は60代前半。しかし、聴けば分かってもらえると思うが、タイナーの弾きっぷりは、衰えを見せるどころかとても元気で軽やかで、今風のノリなのだ(スタンリー・クラークのベースも凄いが…)。 タイナーはことし69歳になるが、昨年には「イルミネーション」と題したオリジナル・アルバム(写真左)を発表。老いを感じさせない精力的な活動を繰り広げている。 ジャズ・ピアニストは、例えばハンク・ジョーンズのように、高齢になっても相変わらず活躍し続けている人が多い。僕は、タイナーもまだまだ元気である限り頑張ってほしいと願っている。 ※CD画像はTower Record HPから引用・転載しました。感謝いたします。 こちらもクリックして見てねー!→【人気ブログランキング】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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