5153465 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2012/06/03
XML
◆カクテル ―― その誕生にまつわる逸話(2012年版:ABC順)(1)

【おことわり】レシピは標準的なもので、絶対的なものではありません。文献やバーテンダーによっては違う割合、違う材料でつくっていることもあります/レシピの丸カッコ内の数字(単位)はmlです。

 1.アディオス・アミーゴス(Adios, amigos)

【レシピ】ホワイト・ラム(30)、ブランデー(15)、ジン(15)、ドライ・ベルモット(15)、ライム・ジュース(またはレモン・ジュース)(20)  
【スタイル】シェイク  【グラス】ラージ・カクテルグラス

 3種類のスピリッツをベースにした、ユニークなカクテル。スペイン語で「さらば、友よ!」との意味のカクテルだが、誕生の経緯や考案者は不明。おそらくは、友との別れに際して、飲むカクテルとして考案されたのだろう。

 著名な「トレーダー・ヴィック・バーテンダーズ・ガイド(Trader Vic Bartender's Guide)」=1947年刊=でも紹介されており、欧米では少なくとも1940年代には誕生していた可能性が高い。日本にも1950年代には伝わっていたものと思われる。

 欧米の専門サイトでは、同名で別レシピのものも紹介されているが、こちらはとてつもない量とアルコール度数のヘビーなカクテルである。レシピ(=2人分に匹敵する量!)は、ゴールド・テキーラ(20)、ダーク・ラム(20)、ジン(10)、ウオッカ(10)、アマレット(10)、グランマルニエ(10)、カルーア(10)、トリプルセック(10)、クランベリー・ジュース(適量)。シェイクしてロック・スタイルで。

 【確認できる日本初出資料】カクテール全書(木村与三男著、1962年刊)。

 **************************************

 2.アドミラル(Admiral)

【レシピ】ヨーロピアン・スタイル:ジン(30)、チェリー・ブランデー(20)、ライム・ジュース(15)/
アメリカン・スタイル:ドライ・ベルモット(40)、バーボン・ウイスキー(20)、レモン・ジュース(15)、レモン・ピール
【スタイル】シェイク  【グラス】カクテルグラス

 ヨーロピアン、アメリカンという2つのレシピが伝わるが、そのレシピの違いから考えると、それぞれ独立した形で考案されたと考えるのが、無難だろう。

 「アドミラル」とは海軍提督の意。おそらくは英国内(海軍内?)発祥のカクテルと思われる。英海軍では、上級士官にはジンが、下級士官にはラムが支給されるのが一般的だった。上級士官でも将官クラスになると、パーティーなどではこのようなカクテルが振舞われたという。

 ヨーロピアン・スタイルの誕生経緯や考案者ついては詳細不明だが、有名な「シンガポール・スリング」の現代レシピ(ハリー・クラドックが1920年代に考案)によく似ており、このバリエーションとして誕生した可能性も。

 なお、アメリカン・スタイルが考案されたのは、1933年以降(米国の禁酒法廃止後)の30年代で、考案者はあの有名なジャズ・ミュージシャンのべニー・グッドマンと伝わり(欧米の複数のWEBサイト情報)、1956年刊の「エスクワイア・ドリンクブック」でも紹介されている。

 欧米では、この「アドミラル」を取り上げているカクテルブックはなぜか少ない。現時点で確認した限りでは、「トレーダー・ヴィック・バーテンダーズ・ガイド」(1947年刊)くらい。日本では、1971年発行の文献がヨーロピアン・スタイルの「アドミラル」を紹介しており、少なくとも60年代には伝わっていたと思われる。

 なお国内外のWEBサイトでは、カクテル「アドミラル」は数多く紹介されている。内訳では、ヨーロピアン・スタイルが優勢で、アメリカン・スタイルは2割ほど。

 【確認できる日本初出資料】カクテルの本(間庭辰蔵著、1959年刊)※ジン・ベース

 **************************************

 3.アドニス(Adonis)
【2016~19年改訂新版】で記述内容を更新しました。そちらをご覧ください。

こちらもクリックして見てねー!【人気ブログランキング】






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2021/07/03 11:01:39 AM
コメント(0) | コメントを書く


PR

Profile

うらんかんろ

うらんかんろ

Comments

kopn0822@ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン)@ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

Free Space

▼Bar UKでも愛用のBIRDYのグラスタオル。二度拭き不要でピカピカになる優れものです。値段は少々高めですが、値段に見合う価値有りです(Lサイズもありますが、ご家庭ではこのMサイズが使いやすいでしょう)。

▼切り絵作家・成田一徹氏にとって「バー空間」と並び終生のテーマだったのは「故郷・神戸」。これはその集大成と言える本です(続編「新・神戸の残り香」もぜひ!)。
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

神戸の残り香 [ 成田一徹 ]
価格:1980円(税込、送料無料) (2021/5/29時点)


▼コロナ禍の家飲みには、Bar UKのハウス・ウイスキーでもあるDewar's White Labelはいかが?ハイボールに最も相性が良いウイスキーですよ。

▼ワンランク上の家飲みはいかが? Bar UKのおすすめは、”アイラの女王”ボウモア(Bowmore)です。バランスの良さに定評がある、スモーキーなモルト。ぜひストレートかロックでゆっくりと味わってみてください。クールダウンのチェイサー(水)もお忘れなく…。

Archives

Freepage List

Favorite Blog

「続^3・貝割れ菜と… New! はなだんなさん

東北の夫婦旅。 きんちゃん1690さん

LADY BIRD の こんな… Lady Birdさん
きのこ徒然日誌  … aracashiさん
猫じゃらしの猫まんま 武則天さん
久里風のホームページ 久里風さん
閑話休題 ~今日を… 汪(ワン)さん
BARで描く絵日記 パブデ・ピカソさん
ブログ版 南堀江法… やまうち27さん
イタリアワインと音… yoda3さん

© Rakuten Group, Inc.
X