テーマ:婦人科の病気(1150)
カテゴリ:イタリアお役所戦記
おとといは子宮ガン検診に行ってきた。
あれ?どうして?? 前回のストーリー。 先月クリスマス後、やっとコルポスコピア(子宮ガン検診の第2段階)の結果が出たのでとりに行くと、今度は看護婦はこの間のねぼけ野朗だったけど、あのいじわるそうな女医ではなく、ものわかりのよさそうな医者が座っていたので内心ホッとした。 名前を言って「結果を取りに来ただけなんです。」と言うと、まあまあすぐに診察室に入れてもらえた。 さっそく医師は出来上がった結果の書類に目を通して「おや?」という顔をしたので、わたしはどぎまぎした。 医師「う~ん、おかしいなあ。」 わたし「。。。は?」 医師「結果から言うとね、子宮ガンの疑いはゼロ、真っ白なんですよ。」 わたしはたちまちホッとして「。。。そうなんですか、よかった!!」 医師「いや、おかしいんですよ。第一段階の検査では、子宮ガンの原因となるウイルスが検出されているんです。で、第2段階の検査では、その痕跡すら見つかっていない。」 わたし「。。。はあ。」 医師「どうもどちらかの検査に誤診の疑いがありますので、もう一度念のため、第一段階の検査(PAP TEST)を受けてください。」 わたし「えええ!!!???」 わたしにはすぐどちらが誤診か検討がついた。あのいじわるいい加減女医に違いない。あ、でも。。。ひょっとするとものの1分ほどで終ってしまって拍子抜けしたPAP TESTかも?? わたしはムカムカしながら医師をにらみ「。。。誤診ってことは、その。。。予約を一から取り直して、検査費をまた払ってやり直しってことですか?」 医師はサラサラと赤紙に記入しながら「そういうことですね。」とのたまった。 くっそうっ!!!! わたしは医師の横に気まずそうに立っている看護婦を思いっきりにらんで乱暴に立ち上がる。 その態度にちょっと慌てた医師は「早い目に再検査をして、結果が出たらすぐにぼくのところに来なさい。」となだめるような口調で言ったのだが、このときわたしの中では「もう絶対この病院の産婦人科に来るもんか!!」と決意は固まっていたのであった。 しかし。 このまま中途半端な状態で放置しておくには「ガン」であるゆえ、やはり心配だった。←風邪や湿疹程度なら行かなかったけど。 しかたなしに、わたしは元日1月2日早々に会社から一番近いところにある、あの「ミラノ最大病院」にしぶしぶ予約を取りに行ったのだった。 ここはとにかくミラノ中の病人が集中するところだ。以前はここに不妊治療に1年間通って、あまりの患者の多さと、朝の早さにうんざりして行くのを中断してしまったので、またこの病院に行くのは気が重たかったのだが、家の近所の病院は、↑のようなことの上に、近所だってのに交通の便の不便さから半日がかり。 それを考えると、仕事中にちょっとだけ抜け出して行ける気軽さと、広い割りにすでに知り尽くした病院なので迷うことなく行ける、という理由での選択。 家の近所の病院は第一段階の検査が予約から4日後に取れたのに、ここは20日後。しかたがない。 大急ぎの病気でもなかったので、待った。 そして、おととい。 昔馴染みの産婦人科に行くと昔馴染みの医師や看護婦とすれ違って「ああ!」とお互い懐かしさに目配せする。 彼らはこのあと「あれ?なんで来たんだろう?」と首をひねっていたことだろう。 しかしPAPTESTの診察室には知らない医師ばかりでホッとした。 幸いわたしの前には誰もいなくて、すぐに診察室に呼ばれる。 ひとりの老医師と4人の看護婦。 わたしは診察台にあがる前に看護婦にこれが2回目のPAPTESTであることを説明したおかげか? 検査の仕方が近所の病院よりなんだか丁寧な気がした。 終って医師の前に座ると「1回目の書類は持ってきた?」と聞かれて差出し、看護婦がそれを見ながら医療用語を今回の検査表に注意書きとして書き加えている。 看護婦「じゃ、結果は2月7日に出ますから朝一番で取りに行ってすぐここに持ってきてちょうだい。」 わたし「あの。。。先生のお名前は?予約は取らなくていいんでしょうか?」 看護婦「わたしたちはいつもここにいますから大丈夫よ。予約もいらないわ。」とにっこりと微笑んだ。 その微笑にちょっとホッとして診察室を出た。 近所の病院と同じことを言っているには違いないが、言い方と態度が違うだけで大違いだ。 しかし広大な病院内を出口に向かって歩きながら考えた。 。。。。。イタリアってその場しのぎが多いんだよな。 さっきはあんな親切なことを言われて油断したけど、実際2月7日に行ったらあの4人はいなくて、意地悪な医師に「何だね君は!?予約もなしに診察なんて受けれるわけがないだろう!!」なんて叩き出されるかも。 わたしはイタリアに来て、素直に親切を受け入れられなくなった。 結果が。。。うざいな。なんで2回もこんなこと、しなきゃいけないんだろう? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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毎日イタリアの病院で実習しているけど
間違いがあってもおかしくないカンジ...。 特にイタリア人は朝の目覚め具合によって 仕事の集中度も変わってくるから 運が良くなければ何事もスムーズに進まないかもしれません...。 根気をもってがんばってください! (2007.01.26 02:51:21)
2回の検査結果が違うなんて、イタリアらしいねぇ~。
でも、それだったら普通無料で再検査すべきじゃないだろうかね。。。 やっぱり医者といえども、イタリアン。 病院もイタリアの中・・・。 きょわいよぉ~。 (2007.01.26 06:47:25)
ウィルス検査でポジでもう一つがネガ。
怪しい病院、というか検査機関ですな。 普通なら検査してる人間がおかしいと思って、再分析せんかねー?(イタリア人にはそんな感覚無いのかな?) 予約無しでO.Kってのもちょっと信用してよいものやら。。。。。 (2007.01.26 09:30:04)
いやはや、お疲れ様。。2度もこんなテスト受けたくないよね。。ほんとに嫌になったでしょう?!
私もこういうことがありそうなんでこちらでも余り受けたくないのだ。(でも受けに行っているよ) 何ともないといいね。 (2007.01.26 10:25:13)
悲しいねぇ、そんな結果。
文明の進んだ国でありながら非人情なことばかり繰り返されるのだから、疑り深くなっても仕方ないですね。 早く認識を改めて私達の信頼を取り戻してほしいな。でなきゃイタリア人の印象最悪! せめて良い検査結果でありますように。予約なしでOKでありますように。 (2007.01.26 10:29:38)
でも第二段階の検査で何もなくて良かったね!
私の幼馴染も、いくきーとさんと同じだったよ・・・ PAPでおかしくて、次の検査で何もなくて・・・ このようなこともあるみたいだね。ストレスとかその時の体調であるみたい・・・ イタリア人に親切にされて、用心深く構えてしまういくきーとさんの気持ち、よぉ~くわかります。 私も、たま~に親切にされたり、物事がスムーズに行くと、なんだか変な感じで落ち着かないのよね(苦笑) お大事にね (2007.01.26 11:21:25)
>「何だね君は!?予約もなしに診察なんて受けれるわけがないだろう!!」なんて叩き出されるかも。
そんな予感がギュンギュンするんだけど、、、、 とにかく大切な体の事。早くすっきりさせたいよな。 (2007.01.26 12:57:12)
うわっ(>_<)
なんでもいいから早く結果を知らせてくれ~って感じ。こんな状況で待ってるの、精神衛生上悪いよ~。。。 いい結果が出ますように。 それにしても、なんで正反対の結果なのかなぁ??? Aliceさんのおっしゃる通り、体調によって変化があるのかな。 (2007.01.26 14:38:18)
う~ん、大変ですね、イタリアでは医療機関、特に、パブリックはむかつくことが多いですよね?
その点プリヴァートはいいですが、お金高いし・・・。 ミラノ最大の病院は、二グアルダのことでしょうか? 私はえりかっちのやけどで、6年前にあそこに二人で20日間ほど入院していたことがありました。 技術は、と言えば、思ったよりずっと良かったですが。 そうそう、歯科が安くて良いんだそうですよ。 私の場合は、婦人科は高いけど、信用のおけるプリヴァートの先生のとこへ。(100ユーロ。ちょっときついけど、年に数回しか行かないから。でも、この先生、良心的で、行くたびにエコーで卵巣から子宮から全部見てくれます^^良ければ紹介しますよ^^マンジャガッリのそばです。) 検査系はいつも、最後の晩餐近くの、Istituto Auxologicoと言うところ、行ってます。 プリヴァートだけど、コンヴェンツィオナートなので、チケットが効くのです。 でも、Gabbynaさんのページに書いたとおり、一年にに一度、二ヶ月ほど日本に帰るので、そのとき、しっかり色んな検査をしてくるのです。 40歳にもなると色んな検査がただ同然で受けられるのです。 ちなみに、保険は、と言うと、日本に帰るとすぐに区役所に行き、転入届を出すのですよ、それで、国保を確保~~ 子供も自動的に小学校へ。児童手当までくださいます^^(もちろん二ヶ月分のみ) あ、もちろん、二か月分の税金は払いますよっ そしてイタリアに帰るときには、転出届~ 区役所でも皆、もうわかってるみたいです^^ 子宮ガン検診ですが・・・ 私は問題ないと思うけどな。 私も、0だったのが、1になったと思ったら、また0になったって言うこともありましたが・・・・ (2007.01.26 14:53:29)
やっぱ都会の病院のほうが、しっかりしてるんじゃない??
それでもどこか忘れたけど、手術の際、左手の手術なのに、右手を切って、しかも手術が終わるまで気がつかなかったって・・・ニュースつい2,3日前にやってた・・・ 恐るべしイタリアだね・・・ (2007.01.26 16:15:18)
婦人科で何度も同じ検査するのって本当に面倒ですよね~。それに診察料も払わないといけないってなんだか詐欺みたいに思っちゃいますよね~。
予約なしで来ても大丈夫!!って言うのも信用できるのか不安ですよね? 信じて行った日に限って、当人が休日の日又は辞めていたり…でいなかったり連絡出来なかったり…で予約をきちんと取り直して数週間後に出直し!!って結果に成っちゃうのが殆どのような…焦っ!! (2007.01.27 20:12:04)
こ、根気ですか。。。
やっぱりイタリアの医療制度って、病人には辛いよね。。。 (2007.01.31 23:38:34)
そう。。。医師も看護婦もイタリアン。
こんな中で病気になる恐怖と言ったら。。。。!! (2007.01.31 23:39:43)
再分析、なんて自分の友達でも関係者でもない人にそんな親切なことはしないでしょう!
(2007.01.31 23:40:47)
ラテンの国に住むと、自分の健康管理が大変だよね。検査が信じられないんだもの。
(2007.01.31 23:41:35)
わたしもなんでこんな国に住んでいるのかもうイヤになってきた。
いっそ日本に帰って人間ドッグでも受けたいよ。 (2007.01.31 23:42:49)
体調、大きいかも。最初のPAPは流産後すぐに受けたから。
それでもちゃんと注意事項として毎回説明してるんだけど?涙 (2007.01.31 23:44:07)
うちもそんな予感がぎゅんぎゅんして、考えるだけで滅入ってるよ。はあ。
(2007.01.31 23:44:56)
体調があったかも?イタリアって、こういうわけのわからない待ち時間にストレスが溜まるシーンが多いんだよ~!!
(2007.01.31 23:45:59)
日本の検査に着いての詳しい情報ありがとうございます!
うち、いつも帰国するときは1ヶ月未満なんですけど、それでもOKでしょうか? 今回の病院はニグアルダです。検査系は公立にして、診察はプライベート、と思ってるんですがなかなか今まで廻った産婦人科はピンと来なくて。。。紹介してもらおうかな? 子宮ガン検診は、とにかく次回の結果を見て見ますね! (2007.01.31 23:56:05)
そういえば手術中に停電して、17歳の少女が脳死状態に陥りましたね。緊急の予備電源を病院が所持していないなんてありえない。。。
(2007.01.31 23:57:23)
ありますよ。
それで神経科に行ってまた誤診されて。。。。ラビリンスです。苦笑 (2007.01.31 23:58:16)
うちも大病院なのに予約なし、ってところに引っかかって。
もうあきらめているんで急ぎませんけど。。。涙 (2007.01.31 23:59:14)
Papテストを2回も。。。お疲れ様だよー。
よい結果が出るとよいね。 私も年に一応1回はやってるけど、結果は緊張するなー。一度これでがん細胞見つかったからね。 今回の対応はよくって、安心だったね。 (2007.02.01 06:40:19)
イ、イタリアって恐い・・・。
普通の会話が平気で覆されるってことでしょう? 何も信用出来ないね。可哀想、いくきーと!! でも負けないで!優しい人もいるよ、ちゃんとした人もいるよ、きっと、いや、たぶん・・・。 シンガポールも、イタリア程じゃないけどその場しのぎが多いよ~。適当な事を言ってしまったら最後、揉めるのは日本くらいなのかもね。 (2007.02.01 11:21:22) |
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