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カテゴリ:生命科学
今日はPiyotaの大学院の入試説明会であった.
好景気を反映してか?4回生の就職内定率がいいせいなのか? ご多分に漏れずどこの大学院も,大学院生の確保に苦労している ようである.そもそも,いま日本で,生物系の大学院を出ること が就職その他に対してどれほどのメリットがあるのか,という 非常に大きな問題を含んでいる. ここで,ひとつ問題なのは,日本において「生物系」を専攻する ことが直接職業に結びつくような産業的基盤,とくにいわゆる バイオハイテク産業の基盤というのが貧弱なのではないか?という ことを指摘しておきたい.鉄鋼などの鉱物やエネルギー資源に乏 しく,また平地も少ない日本において,エネルギー問題と食糧問題 は非常に重要な問題である.バイオ産業は,たとえばバイオエタノ ールや遺伝子組換え食品による食糧増産といった方向性を与えるこ とで,もっともっと日本の危機的な問題解決に役立つことができると 思う. しかし,エネルギー産生への利用はいざしらず,遺伝子組換え食品 へのバイオの応用という点になると,実用化はおろか,実用化のための 試験栽培や,そのための基礎研究ですらおぼつかない.Piyotaが懸念 しているのは,近年爆発的な急成長をとげているインドと中国の今後の 発展振りである.インドと中国が経済力をつけ,購買力を増し,二大 食料輸入国へと変貌するあと5~10年後に,日本の食卓はどうなって いるのであろうか?スーパーなどでは,とくに安全性を謳った「国産」 食材が人気で,その価格は高止まりしている.しかし,食料輸入が今後 ますます先細れば,食料の価格は輸入・国産をとわず急騰するであろう. 頭の痛いことである. お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.11.21 00:53:26
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