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耳(ミミ)とチャッピの布団

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Dec 16, 2017
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カテゴリ:カテゴリ未分類
この映画はなんと云う物語なんでしょうねぇ。
「タンゴレッスン」。1996年の作品です。

クレジットには「タンゴの魅力にとりつかれた女性映画監督と著名なタンゴ・ダンサーの愛の物語」とありますが、愛と云うにはあまりに消極的。
と、云うか、これを愛と云うのでしょうか?
まさに「大人の恋愛映画」と云うにふさわしい作品です。


よくある名もないダンサーが上り詰めていく、古くは「フラッシュダンス」や「コヨーテ・アグリー」のような、根性と恋愛の掛け持ちみたいな単純なストーリーぢゃなくて、むしろ静かに静かに愛を語るような。

監督はジョニー・デップの主演した「耳に残るは君の歌声」のサリー・ポッターと云う女流監督です。
「タンゴレッスン」は自身の体験を映画化したもので、彼女自身が主演して自分自身を演じています。

この映画は彼女が演じた最初の映画となりました。
この出演に関して彼女は「私が踊りたい欲求が映画の勢いから出てきたため、私は演じなければいけないと悟った」と語っています。
イギリス人の映画監督サリー(サリー・ポッター)はパリで新作の脚本に向かっています。
家具のない部屋に白いテーブル。
サリーは几帳面に鉛筆を削ります。
整然とした室内にはチリひとつ落ちていない。
そんなシーンがモノクロで描かれていくのです。

そう、この映画は基本的にモノクロなんです。
色彩がつくのは、サリーが思い描く映画のシーンだけです。
なのにカラーのシーンよりも、モノクロのシーンの方が確実に「色」がみえる。
なんとも不思議なんですが、映画をご覧になったら分かります。
気分転換に街にでたサリーはタンゴの調べに誘われ劇場に入ります。
ステージのダンサー、パブロ(パブロ・ヴェロン)のダンスに吸い込まれ、その足で楽屋に押しかけて、パブロに「タンゴを教えて」と頼みます。
こうして、まったくダンスのダの字も知らない初老の女性による、おしかけレッスンが始まるのです。

そしてサリーとパブロはいつしか魅かれあう仲になるけど...
ここで誤解ないように云わせていただくと、サリー・ポッターは映画監督と同時に脚本家でもあり、「作曲家」で「ダンサー」なんです。
映画のラストシーンで彼女は「I am You」と云う曲を歌いますが、この曲は彼女自身の作品です。
そして、みごとなダンスのシーンの数々。
映画の後半で、仲間たち4人で踊るタンゴの華麗なこと!
タンゴを2人以上で踊るのを見たのはこれが初めてです。
とにかくタンゴを踊るシーンはどれも艶かしく情熱的で、美しいのです。
しかしサリーとパブロの恋愛は、もどかしくなるほど遅々としてすすみません。
と云うか、ふたりが出会ったときと、ラストとでどれぐらいの進展があったのか?
この映画はそんなことど~でもよくなる映画なんですね。

「なぜ、タンゴを選んだの?」「タンゴが僕を選んだのさ」
タンゴに選ばれた男の孤独。映画に選ばれた女の孤独。
2人は互いに、得ては失い、喜んでは傷つくのです。
粉雪舞うセーヌ川のほとりでタンゴを踊るシーンは鳥肌モノの美しさです。
この監督は私の好きな個性を確実に持ってますね。

まさに映像美のオン・パレードです。
例えば鏡に写ったパブロの横顔。
その鏡には遠くサリーがぼやけて写し出されている。
そのサジ加減の絶妙さたるや!
なんとも観ていて、ハッとさせられるシーンの連続です。
ロマンティックな展開がさっぱり見当たらない映画。
ドキュメンタリー風のタンゴのレッスンと、2人のアーティストの自我の張り合い。
ケンカと仲直りの繰り返しの映画です。

だから若い人には理解できないかも知れません。
「精一杯生きろ。そして苦しめばタンゴが理解できる」
タンゴとはそう云うものだったのですね。





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Last updated  Dec 16, 2017 04:37:34 AM
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