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テーマ:猫のいる生活(136145)
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「害獣」いやな言葉ですね。
よく本州だったらツキノワグマが、北海道だったらヒグマが人里に出没して人を襲ったとか、高齢者の男性が山で山菜採りしてたらツキノワグマに突然襲われたとか。 元はと云えば、人が山中にゴミのポイ捨てしたりして、クマがヒトの食物の味を学習していくことから始まったことが多い。 そうでなくても、人間側が原因の環境破壊により生息地のエサ不足、生息地そのものを失った事で人間の住む地域に野生の生き物が出没。 またはアライグマやマングースと云った本来日本にいるハズのない生き物を人間が持ち込んだことが原因だったり。 しかも山村の過疎により、森林の手入れもままならないケースが多い。 だいたいクマが出没する可能性のある地域で、ひとりで山中に入って山菜採りなんかをする精神状態が私には理解できません。 北海道に赴任してたとき、道の至るとこに「クマ出没注意!」のカンバンが立ててあって、そう云うとこを通過するときは車での衝突も含めて用心に用心を重ねてたけど、あまりに日常化すると無防備をキケンと感じなくなるのですかね? クマでなくても、イノシシやニホンジカ、ニホンザルなんかも同じことだと思うのですが... それと比べて欧米の動画サイトなんかを観てると、よく家の庭にクマの親子が出没したり、ときにはクーガー(マウンテン・ライオン)やピューマ(アメリカライオン)が出没して、ひとしきり遊んだ後、自然に帰っていく動画が掲載されてます。 撮ってる家人も平気で彼らが遊ぶのに飽きて去っていくのを静かに見守ってるだけ。 おそらく、こんな地域の人は野生の生き物が興味しめす残飯などは放置しないんでしょうね。 よくアメリカのキャンプ場では「ベアーボックス(Bear Box)」と呼ばれる鉄製の箱が設置されてるのを目にします。 そこに食べ物や飲み物はもちろん、ヘアスプレーや歯磨き粉など匂いがするありとあらゆる物全て入れるようにと指示されます。 こうすることによって、クマが人間の食べ物なんかに興味を持つことを防いでいるのです。 カリフォルニアのオレンジ郡公園管理局がある日、クーガーが出没しているのでトレイルを閉鎖したのですね。 ところがクーガーを捕獲したワケでもないのに、翌週には再開したのだとか。 そしてトレイルの入り口にはこんなカンバンが。 「あなたはクーガーの土地に入ろうとしています。クーガーはこの付近に生息していて、いつ現れるか予測できません。充分に注意してください。クーガーは警告なしに人を襲うことがあります。あなたの安全は保証できません。危険があることを充分理解するよう警告します」。 つまり野生生物の生息域に人が入ってくるのだから、安全はあくまで自己責任と云うこと。 あくまで野生生物が主体と云うことです。 そして公園管理局のHPには「もしクーガーに出くわしたらどうする」のアドバイスを掲載。 「逃げるな!」 「地面にしっかり立ち、両腕を振り回し、大声を上げろ!」 「それでもクーガーが襲ってきたら、石を投げつけろ!」 「クーガーにあなたが獲物ではなく、攻撃してくるかもしれないと思わせろ」 「なるべく身体を大きく見せろ。もし小さな子供を連れていたら肩に担げ」 「しゃがんでも無駄だ。クーガーはあなたより先にあなたを見つけている」 自然は野生動物のものだから、人間がそのテリトリーに入るときは危険を承知で楽しむべし。 自分の身は自分で守れ。 根底にあるのはそんな考えなのです。 ここにはガラガラヘビも数多く生息してます。 トレイルの入り口にはガラガラヘビの注意喚起のカンバンも立たってます 「ガラガラヘビをこの付近で見かけるかもしれません。彼らはこの自然コミュニティの大切な仲間です。彼らから攻撃してくることはありません。しかし、邪魔されたり追い詰められたりすると、彼らは自分を守ろうとします」。 地球温暖化で絶滅の危機に瀕してるホッキョクグマ(シロクマ)の残りは、約26,000頭と云われてます。 ホッキョクグマの獲物はアザラシです。 そして狩りをするのは海に浮かぶ氷の上。 しかし温暖化によって、北極圏の氷が解けだす時期が早まっているのですね。 狩りができる期間が短くなり、栄養不足に苦しむクマが年々増えているのです。 氷の解け始めが1週間早まると、クマの体重が10kg も軽くなると云います。 地球温暖化対策が適切になされなければ、2100年までにホッキョクグマは絶滅すると云われてるのです。 そんなホッキョクグマと共存してる町がカナダのマニトバ州北部にあるチャーチルです。 チャーチルは、南のタイガ林と北西のツンドラとの遷移地帯(植物の姿が自然に移り変わっていく)にあります。 そして、この地は秋に内陸部から海岸へと移動するホッキョクグマが見られることで有名で、「ホッキョクグマの首都」と云うニックネームを持ってます。 あくまで自然のままに、この町でしばらく滞在したあと、通過するホッキョクグマとうまく共存してるのです。 ホッキョクグマと人との適正な距離を保つ仕事は、チャーチルの保護官の役目です。 チャーチルの住民の大半はホッキョクグマと遭遇した経験があります。 歩いていて「角を曲がったらホッキョクグマと出くわした」なんて話ですが、大抵の場合、人がクマに驚くのと同じくらいクマも人に驚いて逃げ出すのですね。 チャーチルにつながる道路がないため、ホッキョクグマ見物の観光客は飛行機でここまで来なければなりません。 ホッキョクグマは後ろ足で立った時、最大で2.7m を超えます。 そんな巨大な肉食動物、それも数多い頭数と共存するため、ときにはチャーチルの夜の静寂が、空に向けて放った散弾銃の銃声で破られることも珍しくありません。 好奇心から町に入り込んだホッキョクグマに対して、逃げるように促すためです。 普段から住民は家や車のドアに鍵をかけません。 もし外でホッキョクグマと出くわした場合、避難場所として飛び込めるようにです。 保安官のバン=ネストは、「ホッキョクグマと人間の両方を守りながら、訪れる人々にホッキョクグマとのよい思い出を作ってもらいたい」と述べているのですね。 ホッキョクグマの屋外観察は専用のバスでおこなわれます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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