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カテゴリ:がちがちハードボイルド
逢坂剛の悪人小説〈ハゲタカシリーズ〉の第4作を読んだ。
○ストーリー 渋谷の街を担当する署の生活安全課に属する警部・禿富,通称ハゲタカは,ヤクザからも一目置かれる恐ろしい存在だ。だが左腕のケガによる入院から復帰したハゲタカを,彼にも負けないほど強引な女警部が待ち構えていた。南米マフィアを手駒として使う女警部に,渋谷の街を仕切っている渋六組も罠に落ちてしまう。そして・・・ ----------- 悪い警察官と,良いヤクザという,逆転した状況で進んで行くのが,このシリーズの目新しさだと思う。渋六組の若い部長・野田と水間のコンビの視点で物語が進むことが多いので,ハゲタカは”煙たいけど,大切に扱わなければならない客人”として描写される。 ちょっと変わったハードボイルド&コンゲーム小説というのが,シリーズの内容だと思うのだが,前作の第3作では話の大きな進展が無いので,あまり印象が良くなかった。 ----------- この作品になり,一気に警察側に登場人物が増える。ハゲタカの同僚で彼を支援する御子柴,女子プロレスラーのように強引な女警部・岩動,状況を利用して動き回る謎の優男・嵯峨。 これにより,一気に物語の幅が広がった気がする。これまで無敵過ぎたハゲタカが,どうなってしまうのか?というドキドキがあるのがいい。 シリーズでは存在感が皆無だった警察署の面々が,急にハゲタカをおびやかす存在になる。面白い! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.12.11 00:10:35
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