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安倍晋三首相が靖国神社の春季例大祭(4月21日-23日)に合わせ,「内閣総理大臣 安倍晋三」名で,私費から5万円を出して神前に供える真榊(まさかき)を奉納していたことが5月8日,分かりました。靖国神社と複数の政府関係者が明らかにしました。
政府関係者によると,供物はサカキの鉢植え1基。安倍晋三首相は5月8日夜,「靖国にかかわることが外交問題化している以上,参拝する,しない,供え物を出した,出さないということは申し上げない」と述べ,確認を避けました。 首相は就任以来,靖国参拝の有無について明言しない方針を示しています。 塩崎恭久官房長官は記者会見で「首相の私人としての思想信条にかかわる問題,事柄なのでコメントは差し控えたい。肩書を付けたから公人ということではない」と述べました。 また,自民党の中川秀直幹事長は記者会見で日中,日韓関係への影響に関して,「靖国参拝についての首相の説明に理解は得られている。特段これで影響があることはない」と強調しました。 首相はかつて,自民党幹事長代理だった2005年に「次の首相も私は靖国神社に参拝すべきだと考えている。国民のために戦った人に尊敬の念を表すのはリーダーの責務だ」と述べるなど,もともと根っからの“靖国派”です。官房長官だった昨年4月15日には,春季例大祭直前の靖国神社を参拝しています。 今回は直接の参拝ではないとはいえ,現職首相が靖国神社に特別の地位を与え,先の侵略戦争を肯定する同神社の歴史観にお墨付きを与える行為であることに変わりはありません。 靖国神社によると,現職首相が真榊を奉納したのは,1982年から1987年まで在任した中曽根康弘元首相以来約20年ぶり。 首相として供物をささげたとなれば,靖国神社の政治的思想的な立場を政府として肯定する行為になります。靖国問題の一番の本質は,同神社が過去の日本の侵略戦争を「自存自衛」,「アジア解放の聖戦」とする立場から全面的に美化し,宣伝することを使命としていることにあるのです。 そこに首相が参拝したら,その神社の立場に政府としてのお墨付きを与えることになり,また供物を出す行為も同じ意味を持っています。 そして,今回の首相の行動は,過去の公的言明に照らして,「村山談話」,「河野談話」を継承するとした安倍首相自身の答弁にも矛盾するものです。 歴史問題をめぐる安倍首相と小泉純一郎前首相の違いについて,「小泉氏の場合,5年連続の靖国参拝強行など,その行動は“靖国派”そのものでしたが,彼の歴史観についていえば,“靖国史観”を公然と語ったことはありませんでした。国会質疑でも『靖国神社の立場とは違う』と述べています。 ところが安倍首相は,「内心では“靖国派”そのもの。昨年10月の国会質疑でも,靖国神社の歴史観と自分の歴史観が違うとは言っていません。 安部首相は靖国参拝については語らないという“曖昧戦術”をとりますがが,安部首相の内心が,今度の供物の問題で表れたと言えます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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