「よく行くページ」の追加
マイブログの右下に「よく行くページ」欄があり、そこにある旅館のHPを追加してみました。和泉屋旅館といいます。ちょっと補足説明をしますと、新潟県妙高市(旧妙高高原町)の赤倉温泉にある旅館で、江戸時代に当時の高田藩(城跡は上越市(旧高田市)のJR高田駅最寄り所在)が温泉を開拓し、その当初から営業を続けている老舗旅館です。とは言っても、”超豪華老舗旅館”なんかでは、間違ってもありません。昭和初期までは、確かに赤倉温泉でも有数の老舗としてそれなりの格式もあったらしいのですが、その後諸般の事情で建物のリニューアルもままならず、現状は悲惨な限り。何でも火災に遭った後、急遽仮普請で建てた建物をそのまま使用しているのです。ただし建物はボロですが、温泉だけは自慢出来ます。ボロい分、循環式装置等あるはずもなく、源泉から引いてきた温泉をそのまま浴槽に注いでいます。清掃時間を除けば24時間入浴し放題!常に満々と湯が満ち溢れ、当たり前ですが浴槽から溢れてこぼれています。勿体ない、その分自宅に欲しい!実はここは私の母親の生まれ故郷でして、とは言うものの親戚筋に当たる人達は約25年程前に旅館経営からは一切手を引き、全く別の人に賃貸しているだけです。そもそもの没落のきっかけは、旅館の後継者がいなかったこと。母の父、つまり私の祖父に当たる人物が後継者と目されており、近隣の「赤倉観光ホテル」というリゾートホテルに勤務して、それなりの跡取り修行もしていたそうなのですが、戦争が全てを狂わせました。第二次大戦当時、赤倉からも何十人もの男達が出征しました。その中で戦死したのはわずか3名程度でした。あの悲惨な戦争を思えば、戦死者3名とは集落としては運の良い方ではないかと思うのですが、私の祖父は不幸にしてその3名の内の一人でした。没落の要因は他にもあったらしいのですが、母曰く「子供の頃にはお手伝いさんが何人も働いていた」旅館は段々衰退し、最後の方は身内4人だけで細々と切り盛りしていました。もし戦争がなければ、全く違う状況になっていたかもしれません。戦争なんて”自分の生まれる遙か昔の遠い出来事”の様にも思えますが、実はこんな形で今の自分にも影響してきているんですよね。ちなみに今の和泉屋旅館は、借りているご夫婦がやはり小規模に細々とやっています。