海は近いか、遠いか?
私の住んでいる街は、相模湾に面しています。湘南地方なんて呼ばれたりもしますが、普段の自分の生活実感としては、さほど海に面した街に住んでいる、という意識はありません。なにしろ最寄り駅から北に向かうバスに乗り、10分程かかる所に住んでいますので。今から10年以上前のこと、当時横浜ドリームランド隣のとあるテニスクラブで働いていました。その時のアルバイトの女性スタッフとの会話です。「ihisakiさんの家って、海に近いんですか?」「いや、全然近くないよ。だって海まで自転車で15分、どんなに急いでも最低10分はかかるからね」「それって、無茶苦茶近いじゃないですか!?」何とも意外な返事が返ってきました。なるほど、よく考えてみると彼女の住んでいるドリームハイツから海に行くとなると、まず最寄り駅の大船駅までバスで19分。ただしこれはあくまでもバス会社の設定時間であって、現実には渋滞その他でもっとかかる場合があります。次に湘南モノレールに乗車して湘南江の島駅まで約14分。そこから海水浴場まで歩いて5分。乗り換え時間等を考慮すると、1時間はかかるかもしれません。海まで1時間かかる所に住んでいる人から見れば、「自転車で15分」というのは確かに近いでしょう。立場、見方を変えると、全然別の評価になる、ということを実感し、とても勉強になりました。もっとも我が市内で、「俺ん家、海から近いんだぜ」「へ~、何分位で行けるの?」と聞かれて、「自転車で15分だぜ!」なんて答えようものなら、「オマエ寝惚けてんじゃねえの!全然近くねえよ!!!」とバカにされること確実でしょう。我が市内で「海に近い」と自信を持って言えるのは、鉄砲通りより南側になるでしょうか?(って分かる人にしか分からない?)