孤独になりがちな定年後

2019.08.09

カテゴリ：定年後

　定年後の悩みとして「金銭」「健康」と並んでよくあげられるのが「孤独」です。会社に行けばとりあえず、仕事仲間もいますし、話し相手もいます。人間関係で悩みもあるかもしれませんが、とりあえず孤独からは避けられます。
　会社を辞めると人間関係は一気に希薄になります。
　「オレはA物産で部長していたから、辞めても人が来るはずだ」
　こう考える方もいますが現実は厳しく、部長と会社を辞めると人はそうそう来ません。ですから自分の存在価値に不安を覚えることはよくわかります。
　最近では、「定年うつ」という精神的な病にかかる人も増えており、やはり人恋しさや寂しさというのは避けられないです。人恋しさをまぎらわすためにギャンブルや酒に走る人もいますが、まあお金もかかることでもありますし、アルコール依存症も併発する可能性もあります。実は50代と60代の男性の自殺率は女性の2倍と高く、老後で自殺する男性高齢者は多いのです。
　私がやっているブログで心の思いを書くということも寂しさをまぎわらすことです。なんか趣味を見つけるのもいいですが、すぐには見つからないので定年前から探しておくことも必要です。
　定年本でよくあるのは大学時代の友人との友情を復活させるというのは反対です。連絡しても、なんかものを売りつけられるのではと警戒しますし、それに双方とも用事がないのでなんで連絡してきたのだと怪しむでしょう。
　大学の友人もその大学にいたから友達になったということもあり、社会人になりそれぞれが独立していくとだんだんと離れていくものです。
　前述したように会社との付き合いもだんだんと減っていきます。私も定年後の高齢者から何人か遊びに来いと誘われましたが、「そのうちに」と思っているうちに亡くなった方もいました。少々申し訳ない気持ちもあります。やはりその方も孤独感にさいなまれていたのでしょうね。
　私の場合は引き続きをしているので、やはり仕事相手はそれなりにおります。話し相手もいるといえばいます。
　人とのつながりを得ていくうえで一定の仕事は大事です。今は地域のつながりも希薄になっていますので、自営業として働き、つながりをつくっていくとなんとか寂寥感は避けられます。孤独は時として死に至る危険なものですから、現役のうちから老後をどう過ごしていくかについて考えていくことは大切です。