彼女しりーず1
辛かったんだ 辛くて辛くて 逃げたくて仕方がなかったんだ 誰かに、これは現実じゃないって言って欲しかったんだ だけど、これは現実じゃない、とも、これは現実だ、とも言ってくれるような人は周りにはいなかったんだ だから次第に中学生の少女は現実逃避を覚えてゆくの だけどいつまでも現実逃避してる場合では無いって思ったの そこで、少女は考えることをやめ、忘れることを覚えたそうやって少女は、乗り越えようとしたんだ だけどその辛さは思っていたよりも鋭く少女の胸に突き刺さっていて、簡単には抜けずに…傷は癒えずに、時は過ぎていった未来へともはやもぬけの殻となった少女を連れて―…