|
テーマ:ニュース(100226)
カテゴリ:視・紙・誌面から
現役時代にX線を使った仕事をしていたので被曝量の線量計(いわゆるガラスバッジ)を使っていた。その報告先が大洗町だったので興味を持って記事を読んだが、ざっと言ってしまえば「核のゴミ」である。どうチェックするのか、指標もなかったらしい。26年間密封してあって、開けたらポリ袋が破裂してドラフトでは回収できないレベルの気圧があり(ほとんど破裂、爆裂のレベルではないか)それを吸入したとのことだ。
今さら言うまでもなく、プルトニウムの毒性は強く、また半減期も非常に長い。こういう危険なゴミが原発を動かす限り出続ける。ガラス封入して地下300mのところに10万年保管する、というのがいかに夢みたいな話であるかを裏付けるものだ。今回、気圧が上がっていることは「想定外」だったという。原因も見当がつかない。さほどにプルトニウムの性質は明らかになっていないと考える方が自然だと思う。性質が分かっていないということはどういう対応をしたら良いのか分からない、と言うことと同義だ。 例えば今回作業者が装着していたのは普通の防じんマスクだったようだが、送気マスクをしていれば吸入を免れた可能性は高い。作業者への指示がどうだったか、これも薮の中になりそうな気配だが、これが最先端と称する原子力利用の研究施設の実態だとしたら、何ともいい加減な研究機関だといわざるを得ない。 綱渡りのような原発を動かすよりも太陽光パネル、小規模水力、風力などと蓄電技術を組み合わせる方が結局安全で安いのではないかと思う。電力会社が言う「低コスト発電」は「何も事故がなければ」前提の話だろう。津波による爆発、長期保管による変質(たったの26年でこの有り様)、いかに管理にコストがかかるかを如実に示すものだ。 片や太陽光や水力でこんな被害は考えにくい。風力は折れることがあるかも知れないが核のレベルではないだろう。話は子々孫々が被る迷惑なのだ。今生きているものの利己主義であってはならない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年06月08日 21時01分33秒
コメント(0) | コメントを書く
[視・紙・誌面から] カテゴリの最新記事
|
|