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Ryu-chan6708

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2018.10.12
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生誕150年余、漱石は読むたびに発見があり、今なお、新しい。

 

「漱石山房記念館」開館1年を記念して、奥泉氏が8日、「一日館長」に就任し、「漱石と『孤独』」をテーマに講演を行い、漱石作品を貫く「孤独」を語った。

 

 「漱石の作品に繰り返し出てくるテーマは孤独です」と話し始め、『こころ』の先生は残酷なまでに追い込まれ、『道草』では幼少期に孤独の源をさかのぼるという。

 

奥泉氏は「作家にとってテーマは体質のようなもの。書くつもりがないのについ自然と出てきてしまう」という。

 

A一見明るい『坊っちゃん』だが、奥泉氏は「暗い」という。

 

相手にけしかけられて2階から飛び降り、ナイフで指を切るが、「こういう人は困りますよね。他人とコミュニケーションが全く取れない」奥泉氏はいう

 

生徒にからかわれて激怒するだけ、彼らと仲良くならない。

 

奥泉「もし20年後に同窓会があったなら、当時対立していても同じ土俵でやりあった赤シャツと山嵐が仲良くしゃべっているかもしれない。生卵を投げていた坊っちゃんは、その同窓会に呼ばれてすらいないのではないか」という。

 

『吾輩は猫である』も奥泉氏が読めば「あの猫ほど孤独なものはいない」という

 

車屋の黒や三毛子は3章以降に消え、その後は人間しか出てこない

 

「猫は人間の言葉を理解している。しかし人間は猫が言葉を理解していることに気づかない。このコミュニケーション不全はつらい」という。

 

漱石が書いていたのは、「コミュニケーションに失敗する人の孤独」。

 

現代人にそのまま重なり、「孤独になりたいわけではない。人と交わりたいのにそれができないがゆえに孤独に陥る。深刻な孤独の位相が繰り返し出てくる」という。

 


 すでに、このブログでも
「『新潮45』問題と休刊 せめて論議の場は寛容に」や、「交わるすべなき『高い壁』」で扱っているテーマで、社会のコミュニケーションの「分断」「壁」「不寛容」は、世界的に拡大している課題だね。






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Last updated  2018.10.12 22:47:43
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