お茶の木への薬剤散布に汗を流す
7月11日(水)、お茶の木に薬剤散布をしました。
夏のような日差しの照りつける下、
神奈川県西部の真鶴でのことです。
お茶の木には、この一年、経過があります。
昨年、3月11日の原発事故。
まったく遠く離れた真鶴・湯河原のお茶栽培ですが、そこにも重大な被害を与えていました。
食の安全のために、昨年後半にこの地のお茶の木を計測したところ、
相模湾の湾岸部で、放射線量が高いとの結果が出ました。
そのため、今年の4月12日になって、JA西湘から連絡がありました。
お茶の木の放射線量を下げるためというのですが、
新葉が芽吹きだした肝心な時に、お茶の木の「中切り」の指導がありました。
当方も、その講習会に馳せ参じました。
これは、「中切り」講習会の時のものです。
伸び始めた芽を、枝の5ミリくらいのもとから切り捨てろ、ということでした。
「あぁー」、ため息が伝わってくるようです。
じっと腕組みをして、モデルに行われた中切りを見守る人たちです。
当方は、みかん園の土手にお茶の木があります。
ほんのささやかな、微々たる量でしかないのですが。
それでも、地域一帯の努力に、準ずるしかありません。
講習を受けた、その日のうちに中切りを実施しました。
それ以前にも、ある程度は実施していたんですが、
再び、強力な中切りを実施しました。
まぁ、こんなことは、お茶栽培の歴史にとって、前代未聞のことですが。
こんなに切り込んでは、そもそも木自体が枯れはしないか、心配したんですが・・・。
2か月余が経過して、6月27日お茶の木は復活してくれました。
もちろん今年の収穫は無しです。
この日は、来年の新芽を増やすために、
新たにのびてきた枝の枝先を切りました。
栽培農家は、パリカンのような機械で刈り込みますが、
当方は、剪定バサミです。
そうした例年にはない右往左往の経過があっての、今回の7月11日です。
この時期は、陽気も暖かくなって、お茶の木だけでなく、よろず病害虫の活動が活発化します。
お茶の木にも、白い虫が繁殖し出していました。
この白いススのようなものは何か。
図書館の本に当たっても、出てなくて、特定ができなかったんですが。
この日、作業の途中で、JA湯河原の事務所に出かけました。
そこで、職員の人に、しつこくたずねました。
その結果わかったことは、これは「アオバハゴロモ」の幼虫でした。
これは、お茶の木だけでなく、みかんの果実の茎にも波及しきています。
ヤブカラシなどをつたって、あちこちに広がるようです。
これも、今回の散布による防除対象の一つだったようです。
カミキリムシはもちろんですが、それに比べると、大したことではありませんが、
それでも、ある程度に抑えるためには、初期の防除散布が大事になっていました。
この日は、梅雨の切れ間で、真夏日のような強い日差しになってきましたが、
そうした下で、薬剤散布で、しっかり汗を流すひと時となりました。
お茶とみかんと、両方を見据えての防除の汗となりました。