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2008年04月16日
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ホラーは好きですか?
私は苦手です。だから、2006年の本格ミステリ・ベスト10において三津田さんの『厭魅の如き憑くもの』が3位、『凶鳥の如き忌むもの』が23位に入った時にも、それほど読みたいという気にはなりませんでした。
ホラーとミステリの融合と聞いたので……。

ところが、2007年の本格ミステリ・ベスト10では『首無の如き祟るもの』が2位を取りました。
しかも、読者投票においては、私も好きな有栖川有栖さんの『女王国の城』を抑えて1位という結果。
これは怖がっている場合ではない、読まなければ、と思いました。


憑き物筋の「黒の家」と「白の家」の対立、「神隠しに遭った」ように消える子供たち、生霊を見て憑かれたと病む少女、厭魅が出たと噂する村人たち、死んだ姉が還って来たと怯える妹、忌み山を侵し恐怖の体験をした少年、得体の知れぬ何かに尾けられる巫女―。
そして「僕」が遭遇した、恐るべき怪死を遂げてゆく人々と謎の数々…。
奇才が放つ、ミステリーとホラーの禍々しい結晶、ついに昇華。
(「BOOK」データベースより)



怪奇小説家・刀城言耶は、怪奇譚の蒐集をするために 山奥にある神々櫛村にやってきました。
神隠しや憑き物がたびたび起こるこの村では、憑物筋の黒の家と白の家が勢力を二分しており、「カカシ様」と呼ばれる山の神が村のいたるところに祀られていました。

刀城言耶が着いた翌日、憑き物を祓う巫女がいる谺呀治家で、山伏が蓑と笠を身につけた「カカシ様」の格好で死んでいるのが見つかります。
これが最初の殺人事件でした。

表紙からして怖いのですが、古い因習にとらわれた閉鎖的な村の様子が 民俗学的知識をもとに詳しく描かれていくので、だんだんと雰囲気に呑まれていきます。

巫女・紗霧が見えない何ものかに追いかけられるシーンなど、まるで自分が追いかけられているようでゾクゾクしました。
夜中にひとりで読んだら、もっと怖い思いをすることができるでしょう。
あなたの後ろに何かが近づいてくるかも知れません。

ところが最後になって、これはミステリーだったのだと思い知らされ、謎解きで二転三転したのち、さらにゾッとすることになるのです。

と思いきや、そのあとの一言がまた……。ショック

確かにホラーとミステリの融合でした。

私は想像力が乏しいのか、思ったほど怖くはありませんでした。
事件現場の間取りがよく理解できなかったことと(見取り図が欲しかった)、登場人物の一人の顔がどうしても妻夫木聡君になってしまい、親しみを感じたことも原因かと思います。どうして妻夫木君かというと、あるドラマの役名と似ていた、というだけのことなのですw

独特の世界に引き込まれるのは、悪いものではありませんでした。こんなホラーならば大丈夫かもしれません。
続編も読もうと思いました。





厭魅(まじもの)の如き憑くもの:三津田信三








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最終更新日  2008年04月16日 19時11分02秒
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