カテゴリ:スポーツ
ラグビー好きにとっては、12月の第一日曜日は特別な日である。
大学ラグビーの早明戦の日だからだ。 昔は、牛若丸・早稲田が弁慶・明治に挑むというので、 本当に面白かった。 小さなスクラムが巨漢フォワードに耐え、 ゴール前に釘付けになりながら、 必死でタックルする。 守る早稲田も攻める明治も、 それぞれの持ち味を出して、 とても魅力的だった。 ノーサイドの笛が鳴るまでわからない点差での白熱戦が続き、 ロスタイムになると、 いつレフリーが長い笛を吹くか、 心臓がドキドキした。 今年は、 もっとも期待できない早明戦だった。 早稲田は帝京に負けたものの、 やっぱり強い。 しかし、一方の明治は、 対抗戦6位で、大学選手権の出場も逃している。 早稲田の楽勝は目に見えていた。 だから、ぼくは3時から予定を入れていた。 前半だけ見れば、 もう勝負はついてしまっているだろうと予測したからである。 予測が外れたので、後半はビデオに録っておいた。 しかし、 勝負というのはわからないものだ。 明治の必死さはテレビの画面からもあふれ出てきていた。 それに対して、早稲田はどこか明治をなめていたところがあったのか、 緊張感に欠けるスタートだった。 昨日、帝京の対抗戦優勝が決まったことも影響しているかもしれない。 ミスが多くて凡戦だったと批評する人も出てきそうだが、 全体の流れを見ると、 何ともドラマティックだった。 最後の同点ゴールを狙うシーンは、 ワールドカップの日本対カナダを見るようだった。 あのときは、 コマーシャルの間にトライがあったという、 腹立たしいことになったけど。 ゴールも、 ポストに当たって外れるというのだから、 ドラマだったら、 なんて安っぽい結末だと思ってしまうことが、 現実に起こると、 それはそれで感動的なものだ。 意図がないからだろうと思う。 死に体の弁慶が、 目をかっと見開いて、 敵に立ち向かっている姿だった。 今シーズン、どんなことが明治の中であったのかはわからないけど、 藤田監督は、 何かを感じて、 明治ラグビーに変革を起こそうとしたのではと思った。 それが、まったく身を結ばないまま終わろうとした最後の最後に、 ばーんとブレークした。 希望や期待も含めて、 そう思いたい。 もう一度、 全勝同士で12月第一週に早稲田と明治が当たるというシーンを見てみたい。 国立競技場が6万人であふれるような早明戦を期待したい。 常勝チームだった早稲田もほころびを見せているけど、 この敗戦が糧になるといい。 帝京や東海などの新しい力が出てきたのは楽しみだけど、 それでも強い早稲田、明治があってこそ、 大学ラグビーは盛り上がっていくのだと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008年12月08日 07時56分11秒
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