考古学展へ
地元の美術博物館が企画展として、市内の遺跡から発掘された品々を展示する展覧会を開催しているのを少し前に知り、今日は時間もあるので是非行ってみようと思い、行って来ました。ホームページで観覧料を見ると、300円という物凄い良心的な金額に、「大丈夫なんだろうか?土器の破片がパラパラと置いてあるだけだったりして・・・」などと思ってしまいましたが果たして・・・。入り口でお金を払って早速中に入ってみると、ズラズラズラ~ッと土器が並んでおります。説明を読んでみると、日常の煮炊きに使われた土器を死んでしまった乳幼児を埋葬する為の棺に使ったそうです。普通の成人の場合はそのまま埋葬していたようで、わざわざお棺に入れるという事は幼くして死んでしまう子供を悼んでの事なのでしょうね。現在よりも命の重みがもっとあった古代の話ですから、思わず見入ってしまいます。他にも有力者の古墳から出土した副葬品の金属製品や埴輪、祭器に使われたであろう土偶など、縄文時代から古墳時代に渡っての人々の暮らしを偲ばせる品々が何点も。特に復元によってしっかりとした取り戻した馬の埴輪なんて、写真で見るよりもずっと存在感がありますし、土器のひとつひとつも実物を近くで見て初めて知る事のできる文様などもあって、とても興味深いです。それに長い年月を経ても透明な輝きを失っていない、水晶の装飾品は本当に綺麗でした。で、これらの出土品、当然市内各所にある古代の遺跡から出てきているのですけれど、なんと普段グライダーの練習をしている滑空場のすぐ近くにもかなりの規模の遺跡があるそうな。う~ん、こういう展示を見ているとやっぱり現地を訪れて見たいなという気持ちにさせられます。ましてや今回の展示品の全ては地元のもの。自分達の住んでいる街にもこんな歴史を感じさせてくれる場所があるなんて、なんだか凄いなぁとチョイと感動。1時間程で見終わりましたけれど、料金以上の価値がある、とても楽しい時間を過ごせたように思います。