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「時の余白に」のつづき!芥川賞作家で作詞作曲も手がける新井満さんが7年前に作者不明 の英詩から訳し、曲をつけて以来燎原の火の如く広がりを見せてい ることは以前このブログでご紹介いたしました。 「ご存知の方も多いでしょうが、詩は死者から生者への呼びかけ です。”私のお墓の前で泣かないでください/そこには私はいませ ん”という。ではどこにいるか。”千の風になって/あの大きな空を 吹きわたっています。死者はまた光に、雪に、鳥に、星になって、 いつも生者とともにある。そういう詩です。だから嘆かないでほしい 、と。 死者が書いた詩、という発想に新井さんは驚いたといいます。 愛する人、大切な人を亡くしたとき、その人は風や光になって空を 駆け、地に降り注いでいると考えるなんて素晴らしいではないか。 命は万物に宿る、これは死と再生の詩だ、と新井さんは考えたの です。 様々な追悼の催しで歌われるようになり、作者への共感の 投書は五千通を越えました。そこに共通するのは死生観が一変 したという声です。 ”死は愛する者が遠くへ行ってしまうことでなく 姿を変えて近くにいること。つまり絆は分断されるのでなく、復活す るということですね” と新井さんは言います。 悲嘆の底でこの歌に救われた人は数多くいるはずです。 ことさら 宗教を持ち出さずとも、風や光といった素朴な自然のなかで死者の 魂と触れ合えるという平易な日常性が、幅広い共感を呼んだのでし ょう。」 殉職された宮本警察官はじめ、いろいろな事故死で残されたご家族に とってこの「千の風になって」は大きな慰めの歌でありましょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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