Scotch ケンの放言どころ

　　　褒める（ほめる）ことで、ほめ殺しとは違います。　「おだてる」　と似て

　　　いますがちょっと違うかなあ・・・と。　「ほめる」　は正直に相手の長所

　　　を評価することです。

　　　よく、「豚もおだてりゃ木にのぼる」　と表現しますけどこれは意図して煽り

　　　たててその気にさせることを言うのでしょう。

　　　人間ほめられて悪い気はしません。　写真屋さんがよく相手をほめてそして

　　　いい写真を撮るのですが褒めて心理的に美しい表情を引出しそこをパチリと

　　　写すのである。　"いいですよ～、きれいですよ～"　なんて言われるとホント

　　　かいな～とゾクゾクすることもある。

　　　奥様をきれいにしようと思えば一日三度ほめよと言うらしい。　これはアメリカ

　　　の話。　"君はきれいだ、すてきだ、すばらしい"　と日本人なら歯の浮いた様

　　　なことだがあちらでは珍しいことではないらしい。　日本なら釣った魚にエサを

　　　やったりほめたところでショムないと思うのが普通かも知れない。

　　　まあ、それと顔かたちだけでなくアタマの中だって同じだろう。　出来の悪い

　　　子供でも、"お前はアタマがいい、出来がいい、きっと出来る様になる"　と

　　　言い続けているとそうでない子でもその気になってそうなると言う。　

　　　だから子供の教育には暴力よりも褒めるチカラの方が遥かに効果があると

　　　言われる。　褒められるとその気になるからより一層勉強することになるのだ。

　　　私にも経験がある。　中学校の英語教科で宮地先生がいた。　ある時偶々

　　　テストで満点を取ったことがあった。　その時先生は私を褒め称えたのである。

　　　そんな事があってから私は成績を落とすことができないから英語だけは懸命

　　　に頑張ったのであった。　それが今日に繋がっていると言っていい。

　　　人間というのは単純だから褒められると輝きを増し、アタマは活発に動くし

　　　顔色もよくなり食欲は高まり、内臓の調子も良くなる、そして前向きになる

　　　のである。　その逆に周りから貶（けな）されたり冷たくされると気分が落ち

　　　込み、身体の機能が低下しダメになってくる。　そんなもんである。

　　　だから桜ノ宮高校のバスケットの主将でも体罰で殴る蹴るのではなく、

　　　お前はいい、よく出来る、立派にチームをリードしていると毎日毎日褒めて

　　　やっていたら自殺などは滅相もない。　きっと生き生きして溌剌としていた

　　　に違いないのだ。

　　　ある人間を叱りたくなったらその人間のいいところを褒めることである。

　　　褒めて褒めていけば長所が欠点を隠して余りあることが期待できるのだ。

　　　人間誰しも長所、短所を併せ持っている。　いい先輩を持つと長所を上手く

　　　引き出してくれる。　そんな先輩を持つと幸せだし自分もそんな先輩を目指す

　　　べきではあるまいか。　ではでは・・・