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見知らぬ土地を旅している時、車窓の景色を見るのは楽しいものだ。
新しい発見もあるし、いつも見慣れた景色と違うから見飽きない。 私の小さい頃はまだ蒸気機関車だったから窓も手で開けられた。 でも機関車の吐くススが飛んで窓から入ってくることもあるから注意が 必要だった。特にトンネルに入った時は絶対に窓を開けてはならなかった。
旅は新しい見聞だから兎に角目を見開き何があるか見たり聞いたりして 何にでも興味を持つことであると言われる。 電車に乗ったら窓から外を見よ、田畑には何が植えられどんな建物や風景 があるのか。駅に着いたら家々はどんなだ、どんな人たちが乗降しているか、 カネがあったらその土地の名物か食べ物を食べてみなさい。時間があれば 出来るだけ歩いてその町はどんなもんかを知るがいいと。
中学生の頃初めて北海道の岩見澤から兵庫県明石の伯母の家に伯父に連れ られ旅行したことがあった。あの時は見るもの聞くもの珍しくキョロキョロ のしっぱなしであった。途中日光へ寄ったり伊勢神宮に寄ったりして長い旅で あったが子供心に大変楽しかった。兎に角初物づくしだったのだ。田舎の腕白 坊主が初めて大海に出たのだから無理もない。
もう半世紀は疾うに過ぎているから記憶はすっかり風化しているがセピア色の 写真を見れば少しづつ思い出す。兎に角当時は井の中の蛙、田舎の悪ガキの 様なものだから推して知るべしだ。当時の見聞は一種のカルチュアショック と同じで夢を見てる様なものだった。
それから高校に入り大学を出て初めて大阪の土を踏んだ時は感無量で、 毎日が無我夢中だったのを覚えている。爾来、大阪の船場という生き馬の目 を抜く様な会社でもまれ、二年目から海外出張に出だすようになっては私の 人生は目まぐるしく変化していったものだ。
車窓の景色のように私の人生は著しく転変し今日に至っている。またまた 自分の人生の回想のような話になってしまったけどどうか許してたもれ。 皆様にもそれぞれ移りゆく車窓の景色のような人生がおありだったでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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