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「肖像画で見るベートーベンはどれも鹿爪らしい顔をしているけど
若い時代はそうでもなかったのですよ。彼が丁度二十歳代の頃サロンでは ピアノ即興の競演があって彼は向かうところ敵がなかった。クローゼット には流行りの衣装がいっぱい、ぶいぶい鳴らしたという。その彼が不幸に も難聴になって耳が聞こえなくなってそれを他人に気づかれまいとして苦 しんだ。この交響曲第7番はその頃の作品です」 クレー管弦楽団の常任指揮者、佐々木宏先生は細身の今にも折れそうな身体 を右へ左へ飛び上がるように、またしゃがむように熱演された。演奏前には 面白おかしく上述したような説明をマイクでしてくれたのです。 「皆さん、広い池に泳ぐ白鳥は優雅で誰が見ても美しいですね。ところが池 の中では二本の足のその水掻きがそれは忙しく動き働いているのです。この 金色に輝くハープ(竪琴)を弾く女性も長いドレスを着てお綺麗ですけど足 の部分は見えないでしょう。ハープの底部には7つのペダルがあってそれを 忙しく踏んだり離したりしてシャープ(#)やフラット(♭)に変調している のです」バレエ音楽チャイコフスキー「白鳥の湖」より第2幕”情景”を演奏し ます。 「ノルウエーの作曲家グリークの劇音楽『ペールギュント』より”朝”をこれか ら演奏します。夢を追う男ペールギュントは「寅さん」みたいな男で寅さんよ り少し男前にしたような男。幼馴染みのイングリッドの結婚式に呼ばれなかっ たのに腹をたてソルベイグという恋人がいるにも関わらずイングリットを奪っ て逃げてしまう。しかし結局は彼女に飽き捨てて旅にでる。時は流れ彼は山師 になって大金をつかんだ。そんな彼をベドウインの娘アニトラが魅惑的な踊り で彼を誘惑。ペールはすっかり心惹かれアニトラをものにしたと思いきや、 アニトラはペールの財産目当てだったのである。ペールはすべてを失い砂漠に 取り残される。”朝”は目が覚めるとすべての宝を失い、途方にくれた朝だった のです」 その他、ビゼーの「カルメン」より第一幕への前奏曲。メンデルスゾーンの 「真夏の夜の夢」より結婚行進曲。これはどの結婚式で使われる音楽ですね。 そしてJ・オッフェンバックの喜歌劇「天国と地獄」これは運動会では必ずと 言っていいほど使われる曲です。 クラシックの中でもファンなら誰でも知っている曲ばかりで、大変楽しんで 聴くことができましたしなによりも指揮者佐々木宏先生の指揮ぶりと曲の説明 が興味ありましたよ。 この画像はイメージです。 20分ほど休憩して第二部へと。第二部はドボルザークの「新世界交響曲」 彼はチェコの人、アメリカに音楽教授赴任の依頼を受けたが奥さん、子供も いたし行きたくなかったのですね。ところが彼は蒸気機関車が好きでそれに引 かれて赴任を承諾したという。学校の近くに鉄道の駅がありいつも気になって いてある授業をやっていた時、自分が見に行くわけにはいかないので一人の 生徒に頼んで汽車が時刻通りに到着したかどうか確かめさせたという。 それほどの”鉄っちゃん”だったらしい。 この「新世界交響曲」は第2楽章の「遠き山に陽は落ちて・・・」の歌詞で 有名な「家路」の曲名として知られる。でもこの曲は彼の故郷であるボヘミア の色濃いものとしての評価があるらしいが私には分からない。 彼が故郷チェコに帰ってから彼の音楽を引き継いたのがジョージガーシュイン であるのは皆さまもご存知だろう。「ラプソデイ イン ブルー」の! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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