Scotch ケンの放言どころ

　　ヤクルト・スワローズがセ・リーグのペナントを制しました。おめでとう
　　ございます。主砲の村上くんの力も勿論ありますが、私は高津監督の冷静
　　な采配を評価したい。
　　彼は野村克也元監督の下でたたき上げられたピッチャーでした。野村の教
　　えをちゃんと引き継いで、昨年・今年と連覇したのです。常に冷静に試合
　　を見つめ、やることはやる、待つときは待つ、メリハリの利いた采配でし
　　た。我が阪神の矢野監督のような、情に掉さしたアチャコチャ野球とは違
　　っていわば理論的な野球でした。而して2連覇が出来たのです。

　　選手の補強にしても、足りないところを埋める、長距離ヒッターと単打の
　　選手の組み合わせ。それと一番の功績は投手陣の整備でした。前年に活躍
　　した奥川が故障でいなかったのに42才の石川雅規の大活躍やエースで復活
　　した小川泰弘、高梨や高橋杢二、中継ぎの清水昇や木澤尚文そして外国人
　　投手のサイスニード、抑えのマクガフなどを見事に蘇生し安定させた手腕
　　は流石と言うほかはない。

　　そして4年目の村上宗隆くん、現在まで7試合残してホームランがかつての
　　王貞治氏と同じ55本。恐らく抜き去って日本人の新記録を作るでしょう。
　　60本には同じヤクルトにいたバレンティン選手がいました。それを抜けば
　　言うことはないが、どうでしょうか・・・村上宗隆くん、応援しています。

　　現阪神タイガースの矢野監督もかつては野村克也氏の薫陶を受けた筈です。
　　同じ薫陶を受けても高津監督とのこの違い・・・一体何なんでしょうね！
　　結局は頭の中で咀嚼してなかったのでしょう。勿論野村監督の言う通りに
　　すれとは言いません。そのセオリー（正論）の理解です。そうすれば大体
　　はそうなる。こうすれば大体こうなる。それを情に頼って「あいつなら打
　　つだろう、走って盗塁できるだろう・・・」選手を信じてしまうと、そう
　　なってしまう。そうではなくて、セオリー、確率論を信じた方がいい結果
　　が生まれる筈である。勿論選手を信じてやるのはいい、でもチームプレー
　　は勝つための戦略であるから、そこを間違ってはいけない。