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萬華鏡-まんげきょう-

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2006年10月29日
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最近、能狂言観劇レポばかりの日記になってしまっているので、ちょこっと趣向を変えて。

10/29(日)は、腐れ縁?(笑)で幼馴染みの友達と東京国立博物館で開催されている仏像展に行きました。
子供の頃、二人でこんな展覧会に足を運ぶようになるとはねぇ。。。思わなかったね(笑)

母には「あんた最近年寄りくさい趣味ねぇ」と言われ( ̄∀ ̄;)し、失礼だろう、それは・・
…ま、イメージ的には能楽鑑賞も仏像展も渋い趣味なんだろなぁ(苦笑)

って、うるさいわぃ(-ω-;)

12月初旬まで行われている仏像展は全国各地から国宝・重文指定されている仏さん45体、全部で145体が大集合~
そのサブタイトルも「一木にこめられた祈り」「一木オールスター 東京に集結~」

なかなかどーしてサラブレッドな生い立ちの仏像さんもいて、まさに「美や芸術を競う全国大会」と言う感じ。


願徳寺 伝如意輪観音立像
京都・宝菩提院願徳寺 菩薩半跏像(伝如意輪観音) 


神奈川・弘明寺 十一面観音菩薩立像
神奈川県・弘明寺 十一面観音菩薩立像




普段は絶対に顔を合わせることのない県外の仏さんたちが一同に勢揃いするんだから、不思議。

ひょっしたら夜な夜な・・・

「のうのう、おぬしはどこのお寺さんからお越しになった、いつごろの生まれか?」

「はるばる京都からよ。今は菩提院願徳寺におってな。菩薩半跏像 伝如意輪観音なんて呼ばれておるのさ。生まれは奈良時代末期の都でな、天皇が中国の仏師に作らせたのよ。貴殿は表面がずいぶんデコボコだが、そりゃあ仏師の手抜きなのか?どこの生まれか?」

「ほぉ、おぬし、天皇が作らせたとは、随分生まれも育ちも高貴じゃのぅ。身共は、やはり平安時代のかれこれ11世紀と言われてる付近に作られたのじゃ。デコボコなのは手抜きなんじゃなくて、鉈(なた)彫りと言ってな、そういう作風なのよ、似たような姿の仲間は関東、特に神奈川に多いんじゃ」

「ほほぅ~そのミノをわざと残したスタイルも新しい時代のお洒落であるわけか。なかなかイカしておるな」

「いやいや、そなたこそ。衣のビロードが波打つ様子や装飾品も全部精巧に彫られていて洗練されておるし、一木彫とは思えない姿じゃの。さすがは朝廷が中国から呼び寄せた仏師作だけのことはある」

「いや、なんの、貴殿こそ、お若いだけあってセンスがいい」
「いやいや、おぬしこそ」
「あははははははは」
「ほほほほほほほほ」


…。
なぁ~んて(笑)←仏さん、そんな喋り方しないからっ(罰当たり~ごめんなさい・汗)
※上記の台詞はもちろんフィクションです、いや当たり前だけど(苦笑)
その自己紹介の内容などは伝承ありなので定かとなっている部分ではありません、ご用心(爆)


いつもはお堂の中、仄かな明かりのみで静かに鎮座する仏像さんたちも、ライトアップされるわ、四方八方から観覧者の視線を浴びまくるわで、頬を赤らめていらっしゃるような気がしましたねぇ(笑)
普通、背中に回って後ろを見ることもあまりしたことないし、きっと恥ずかしいに違いない(笑)


私が見たかったのはミロクさんのお薦めもあり公開中の目玉、滋賀県の向源寺の十一面観音菩薩さんでした。しかしまだ到着しておらず、行くなら公開される11月初旬以降にしようと思ったわけですが~

入れ代わりに京都の願徳寺の伝如意輪観音さんが帰っちゃう( ̄∀ ̄;)汗
・・・ので、開催日程の長いミイラ・エジプト展は後回しにし仏像展にしたわけです。
願徳寺の菩薩半跏像さんは一際目立つメインホールにいらっしゃって~
あちらこちらからライトアップ。VIP待遇?

そして、本当に木なの?という程になめらかな肌艶。
ブロンズみたい。


仏さんの切れ長の眼には目玉がちゃ~んと入っているのですが、この技法は中国の仏師が伝えたとも言われているそうです。


他には地域の人々にも救いをと、修験者である円空は2萬体を掘りあげる!を目標に数多くの仏像を作ったそうな。
それだけに何となく「印象派(ピカソかぃ)」な感じですが木の温もりと円空のやさしさが感じられる仏さんたち。

木喰さんも同じく、遠くまでお参りしなくてもお祈りできるようにと三十三の観音像を彫って安置。その他にも数多くの仏像を彫り上げました。お年を召してからも精力的にガンガン彫ったというのだから、すごいものです。どれもなんとなく愛敬が漂う仏さん。
閻魔大王はじめとする、死後の世界で裁判を司る十王たちの像、三途の川で衣を剥ぐ脱衣婆さんもいました~シワシワの乳出して(笑)

鬼狂言でもよく登場する閻魔さまでしたがこれもまた、木喰さんの人柄かそんなに恐い顔をしてなくて、ほのぼのしちゃいましたね~

なかなか京都や奈良への旅行がままならないので、来月も時間があったら、向源寺の十一面観音菩薩さんに会いに行きたいなぁと思いました。

門外不出の仏さん、意を決してお江戸に遠征なのだものねぇ(笑)

良い展覧会を観に行くことが出来た芸術の秋なのでした。

出典サイト:仏像展 http://event.yomiuri.co.jp/2006/butsuzo/



さぁて、もう11月になっちゃうのですが・・・ぽつぽつと携帯で船弁解の感想など書きつつ、過ごしています。
今年もあと2ヶ月かぁ~。
ちょっと暑かったり寒かったりで風邪引きやすいので気をつけてすごしましょう。
なんてったって、狐月間ですもんね~


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最終更新日  2006年11月01日 07時52分52秒
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