台湾をめぐる現状について
遠藤誉は記事「中国の威嚇的兵器ポスターと軍事演習 頼清徳総統就任演説を受け」で、24年5月20日における台湾の頼清徳総統の就任演説について詳しく言及しています。「緊張が高まっている台湾海峡」をめぐる情勢を冷静に把握するためにも、有力な記事であると考えますので、要点を紹介しておきます。 Q「理路整然として力強かった」という頼清徳総統の演説の内容は?A 彼は「独立」を越えて「国家主権」を主張し、「中華民国」台湾はれっきとした「主権」を持った「国家」であり、どこにも隷属していないと述べた。さらに、「中国(中華人民共和国)」と「中華民国(台湾)」は互いに主権を持った「国家」として、「対等に」話し合いをすべきであると主張。(「現状維持」といいつつも、かなり踏み込んだ演説。)Q この演説は現状において「国際社会」で受け入れられるのか?A その主張は、1971年の国連決議【第2758号】に違反しており、国際社会で容認されるためには、この決議を、国連で再採決して「否決」しなければならない。〔現在、「中華民国」を正式に国家として承認しているのは世界中で13カ国とローマ教皇庁のみ(米国も日本国も承認していない。「一つの中国」という立場):引用者補足〕Q 頼清徳の上記主張と、「中国は台湾を威嚇するのをやめよ」という発言に対する中国の反応は?A 中国は激怒、威嚇的なポスターおよび軍事演習で、激しい怒りを表している。 5月23日、<東部戦区発布“聯合利剣—2024A”軍事演習区域見取り図>なるものを発表。それによれば軍事演習区域は以下のとおり。 この軍事演習は5月23日と24日に行われたが、実弾を伴う演習ではなく、短期間で終わった。Q それはなぜか? A 総統が就任演説で主張したことが台湾の立法院で認められるわけではなく、台湾としてどのような決議を出すかは別問題。立法院は与党51議席に対して野党60議席であり、頼清徳の「国家主権」論の方向に動く可能性は非常に低い。 ⇒だから中国大陸側も「威嚇」だけは派手にするが、軍事演習も実弾を伴わない短期間のものしかしなかった。 〔紹介は以上〕 続いて公開された記事にも考えさせられました。 「台湾海峡の有事は日本の有事」といった「安倍元首相時代の発言」自体大きな問題がありますが、そのもとにある思い込み自体を問い直す必要がありそうです。 アメリカがやっと気づいた「中国は戦争をしなくても台湾統一ができる」という脅威(遠藤誉) - エキスパート - Yahoo!ニュースにほんブログ村 ← よろしければ一押しお願いします。一日一回が有効教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページに(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。)「しょう」のブログ(2) もよろしくお願いします。生活指導の歩みと吉田和子に学ぶ、『綴方教師の誕生』から・・・ (生活指導と学校の力 、教育をつくりかえる道すじ 教育評価1 など