カテゴリ:小鬼とミニラの混沌
残業して帰宅し、風呂から上がったら10時であった。布団に入ってゲームをしているミニラに、宿題をやったかと声をかけたら、案の定、「やってない」と慌てて起きてくる。
そしてやはり案の定、半分とやらないうちに「ねむくなった」と布団に戻った。 寝ようとするところをとっ捕まえて尋ねる。以前、「実験をいっぱいやる学校へ行きたい」って言ったよな。そういう学校は、勉強して得意になってから入るもんだと思うんだが。漢字が書けなくて計算が遅い子は入れないんじゃないかなあ。 宿題でちゃんと練習したら、漢字も書けるようになって計算もはやく正確になるけど、ミーはいったいどうしたい? 「……じっけんいっぱいするがっこうに、いきたい」 「じゃあどうする」 「しゅくだいする、じかんをつくる」 「時間なら、いつもいっぱいあるじゃない。さっきだってゲームしてたし」 「……」 「あのね、怒ってるわけじゃないから。ミーはどうしたいのか、そのためにみんなで手伝えることはないかって話だから。だけど、どうしたいかはミーが決めて」 「……うまくいえない」 「そうだ、ミーちゃん」 隣で聞いていた小鬼が、助け舟を出してくれた。 「これからはミーちゃんがゲームしてたら、コオニィが『宿題はやったのか!』ってゲームを取り上げるよ。宿題が終わってたら、終わったよ! って怒って。そしたら、すぐにゲームは返す。終わってなかったら、そのまますぐに宿題をやって」 すごいな。「わかった、いまセーブしてから」みたいなスキを与えず、即座に宿題にかからせようってことか。小鬼、なかなか厳しい。そして、意外とうまい。 しばし任せてみるか。最近いい感じに勉強を続けている小鬼、その雰囲気がミニラにも伝染するといいな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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